ゼニガタアザラシのセルキー娘 ゼニガタ(魔法少女編)

 炎の矢をうたれたゼニガタ。

 しかし、彼女にはアルゴの魔法がかかっていた。

「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅん…………ううん? 」

 ゼニガタは、自分のお腹と胸と頭を触る。

 何と、火傷や刺された跡が無いのだ。

「大丈夫なようね! ゼニガタ! 」

「大丈夫って、あたしに何かしたの? 」

「レベル10 アンタッチャブルコート」

「アンタッチャブルコート? 」

「そう、相手の失敗を無かったことする魔法よ」

「じゃあ、もう一度魔法をかけないと無かったことに出来ないの? 」

「そうとは、限らないは、路地花を見なさい! 」

「路地花を? 」

 アルゴとゼニガタは、路地花の方を見た。


 今、路地花の前にいるのは、銀髪のショートヘアーをした褐色爆乳の魔法少女前である。

「我が名は、魔法少女バアン。邪神ザクルを倒した勇者である。この先を通りたければ、我を倒せ! 」

「うん! 」

 バアンは、自己紹介をしながら三十本の炎の矢をつくる。

 ここからが、ダンジョンの第二関門の始まりである、

「レベル4レッドホットアローズ! てりぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 」

 ゴオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!

 ゴオゴオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!

「よっと! 」

 ズカッ!

 ブシュウン!

 ブシュブシュウン!

「何? 」 

「ふふん♡」

 バアンの矢は、三十本中二十九本が命中。

 しかし、命中した矢は、貫くことも焼き付けることも無く消滅した。

「では、こっちから、反撃するよ! てりぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 」

「こんなもの避けられ…………」

 グサッ!

「ううん? ぶわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ! 」

 路地花は、投げ付けるような行動した後、ナイフのよう肩にぶっさした。

 炎が消えてもなお、威力が変わらない矢。

 バアンは、あまりの痛さに思わず左膝をついた。

「じゃあ、とどめ行くよ! 」

「おい、やめろ! 」

 ブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンっ!

「おりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 」

 路地花のワンショルダーバッグのブラックジャックが、バアンの足下に命中。

 そのまま、ドボンッと水溜まりの中に沈んでしまった。

「これでよしっと! 」

 パチパチパチパチパチパチパチパチ!

 路地花が、バアンを倒した後、後ろから、大きな拍手がなった。

 アルゴとゼニガタだ。

「アンタッチャブルコートには、相手を無敵にする力もあるのよ! 」

「さすが、アルゴ! 」

「え? あたし成果じゃないの? 」

「半分はね。あなた魔法が使えない存在。けれど、魔法の援助を受ければどんな相手だって倒せるはずよ! 」

「最後まで頑張りましょう! 」

「うん! 」

 路地花達三人は、次の階へ行った。


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