第2話 「見た。」壁の3つの点

「見た。」時計は23:57。僕はベットへ。

電気は消した。PCも電源OFF で画面は真っ黒。

部屋の白い壁が少し光だす。

僕は薄目を少し開けてる。

壁に点が3つ。顔に見えた。『人?』

いや、違う。

あの壁にはポスターをハギ取ったあとが。

単なる汚れの3点だ。

ホラーでもなんでもない。

シミュラクラ現象だ。人間の脳の錯覚。思い込みだ。

クーラーの設定温度は24℃。低い。

僕の好みだ。

しかし今夜は、やたら効きがいい。

目が暗さに慣れて来る。

カーテン越しの外のあかりが見る。

時計を見る。

0:03。

さっきから10分も過ぎていない。

まぶたが重い。目を閉じる。睡魔が僕の目をふさぐ。

僕は壁側に寝返りをうつ。

また壁に点が3つ。顔に見えた。『人?』

待てよ。今は睡魔で僕のまぶたは開いてない。

開いてない僕の目で見える壁の点、3つ。まずい。

別のことを考えよう。だめだ。クーラーが冷たすぎる。

対処法は。

僕は、おもいっきってベットから飛び出た。電気をつけた。

0:06。

寝たい。こわいの言葉は使いたくない。しかし早く寝たい。

僕は白い壁の3つの点を線で結んだ。

上書きで絵を書いた。

これで僕は寝れる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る