第25話

恋愛禁止が撤廃されたことで、学校内の雰囲気は一変した。廊下や教室には、女子と女子のカップルが自然に笑い合ったり、親密な時間を過ごす光景が広がり、生徒たちの笑顔があふれていた。多様な恋愛が当たり前となり、自由な愛情表現が学校を彩っていた。


ミユはいつもソラと一緒に過ごすようになった。お互いに深い信頼と優しさを持ち、休み時間には二人だけの空間を楽しんでいる。授業が終わると、寄り添って図書室に行ったり、ランチの時間に一緒にお弁当を広げたりと、ミユとソラの関係は日々さらに強まっていった。


一方、ナユとツカサコも常に一緒にいることが多くなった。お互いの存在が自然で、特別な言葉は必要なく、ただ隣にいるだけで安心できる関係だった。二人は校庭のベンチで一緒に座り、穏やかな時間を過ごすことが多くなった。ナユがツカサコに新しい音楽を教えたり、ツカサコがナユに本の話をするなど、互いに新しい世界を広げ合う楽しさを共有していた。


彼女たちの友情と恋愛は、ただの恋ではなく、支え合い、成長し合う大切な関係へと進化していった。彼女たちの存在は、他の生徒たちにも勇気を与え、学校全体が優しさと寛容さに包まれるようになった。


「恋愛って、自由で素敵なものなんだね」とミユはある日ソラに微笑みながら言った。「こうして自由に過ごせることが、こんなに幸せだなんて。」


ソラは優しく言う「そうだね、これからも一緒に、もっとたくさんの思い出を作っていこう」と応えた。


ナユとツカサコも、日々の中で深まる絆を感じているのだった。


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