第15話 膝枕
体が重い。
まぶたを開けることすら憂鬱に感じるほど全身がだるくこのまま起き上がらなくていいのではと思ってしまう。
「ユウキ……」
誰かが俺の名前を呼んでいる。
そういえば、何も無いところで倒れたはずなのに布団の中にいるような心地良さがある。
いい匂いがするし、枕が温かい。
もう少し寝ていたいがシーナが心配だしダンジョンのことも放っておけない、そろそろ起きないと。
「っ!?」
重いまぶたを開けると俺は驚いて体がだるいことも忘れて飛び起きた。
目の前には、寝ているシーナの顔があり飛び起きてやっと自分が今まで寝ていた場所を察した。
「あら、起きたのね」
「あ、うん、ど、どうして膝枕なんかしてたんだ?」
「司書さんがそうすればきっと早く起きるって言ってたから」
「そ、そうなのか、ありがとう」
「ん、良かった……」
夢なのか? 召喚された時以来、ずっと感情をあまり表に出さずツンツンしていたシーナがデレた。
見た目が相まって破壊力は凄まじく飛び起きたのを少し勿体なく感じてしまう。
「まだフラフラしてるじゃない、こっちに来なさい、もう少し寝ていた方がいいわ」
「え、あ、そ、そうするよ」
膝をポンポンと手で叩きこっちに来いと誘うシーナ。
きっとこれは夢なんだ、起きたらいつも通りのツンツンシーナが居るはず。
なら、今のうちに膝枕を堪能しておこう……
◇シーナ視点
帰ると体勢を変えずに倒れているあいつを見つけた。
司書さんに言われた通りあいつの頭を持ち上げ、私の膝の上に乗せる。
少し恥ずかしい気がしなくもないが、こいつの苦しそうだった表情が少し緩んだのを見るとそんな事はどうでも良かった。
「眠い……」
ダンジョンコアには無いはずの眠気に襲われて私もウトウトし始める。
少しすると何かが動いた気がして慌てて目を開ける。
するとあいつは驚いたような恥ずかしそうな表情でこっちを見ている。
足元はフラフラで今にももう一度倒れてしまいそうだ。
もう一度寝たら? と私が誘うと気恥しそうにしながらゆっくりと私の膝の上に頭を乗せた。
私もまだ眠たいのでこのまま寝てしまおう……
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なんか書くの難しかった……
ダンジョンコアはマスターの影響を受けるので人型コアが人間に近ずいたから眠気が来たって感じです。
って事はよ、主人公が犬になれば犬耳シーナが見れるっちゅーわけか?
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