第8話
「って事なんだけど、この話受けるか?」
「わ、私が決めるの?」
「俺とお前で相談して決めるんだよ、ダンジョンのコアとマスターなんだから」
「あなたがいいなら私も別にいいと思うわ、好きにしなさいよ」
投げやりな返事に機嫌が悪いのかと勘ぐってしまうが俺が複雑な乙女心を理解するにはまだまだ経験が足りないので俺が決断することにする。
「じゃあ、この話を受けるよ」
「良いんじゃないかしら」
「じゃあまた明日、あの人と話してくるよ」
「分かったわ」
シーナはそっぽを向いてお菓子を食べ始めてしまった。
これからも一緒に過ごすだろうし、仲良くなりたいがなかなか難しい。
気を取り直して同郷の者が書いたと思わしき本を読む。
サッと読んだのを簡単にまとめるとこうだ。
著者は異世界でシューリア大国というところの召喚で呼ばれたこと。
この世界に増えすぎたダンジョンを間引くと同時に地上へ侵略してくる魔王と名乗るダンジョンコアを倒して欲しいと国に依頼されたこと。
そして魔王に一目惚れしてマスターになって結婚したこと。
この人の人生をまとめた本で特に有益な情報は今のところ書かれていないというのに最後の1ページになってしまった。
もし似た境遇の者がいた時に助けになるようにここからはこの世界のチュートリアル的なものを書こうと思うという期待させる文章の下には
まず1つ! この世界にはステータスがある!
ふふ、ここから先は次来た時に見せてあげるわ
「どうしてずっと気づかなかったんだ?」
こういう世界にはステータスがあるのがお決まりなのにずっと気にせずに今まで過ごしてたなんて、盲点だった。
「ステータス」
そう俺がつぶやくと急にハイテクな半透明なパネルが俺の目の前に現れた。
ダンジョンのメニューもそうだがところどころハイテクなのは魔法の力なのだろうか。
夏目 祐希 Lv1
HP10
MP50
スキル
刻印魔法Lv1 ???Lv?
どうやら俺にも転生特典がしっかりとあったらしく刻印魔法と謎のスキルがあった。
MPがかなり高い?ので魔法タイプといった感じなのだろう。
「刻印魔法か、どうやって使うんだ?」
何かに何かを刻印するのだろうけど、全くと言っていいほど彫刻などには造詣がないしそもそも器具もないので試しようがない。
「あの人に聞いてみるしかないかな……」
結局頼ることになるのは図書館の司書さんだ。
今度は名前も聞いてしっかり仲良くなって帰ってこよう。
人間の地位があまり高くないあの学園では少しでも友好的な人を増やして行かないと後々辛いだろう。
「シーナ、俺はもう寝るからおやすみ」
「分かったわ……おやすみなさい」
「?」
何か言った気がするが相変わらずそっぽを向きながらお菓子を食べているので表情すら分からない。
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投稿遅れました。
言い訳をするなら、エース〇ンバットにハマって徹夜でストーリーしてたんです。
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