第2話 ダンジョンマスター

「どうしてなのよぉぉぉぉ」

「えっと、なんかすまん」


 俺はどうやら神様の言う通りに転生したらしいのだが……

 目の前に広がるのは異世界特有の広大な自然とモンスター……ではなく泣き喚く同い年くらいの女の子だった。


「どうして私のマスターがドラゴンじゃなくてへっぽこ人間なのぉぉぉぉ」

「とりあえず説明が欲しいんだけど」

「え、あぁ、そ、そうよね、人間とはいえ召喚されてしまったんですもの私が責任を持たないと」


 目の前の少女はどうやら訳アリらしく召喚やらマスターやらいきなり面倒事が起きそうな予感がぷんぷんする。

 俺の異世界ハーレムウハウハライフはどこへ行ったのだろうか。


「何から説明したらいいのかしら」

「まずはマスターとやらについて説明してくれ」

「マスターっていうのはこのダンジョンコアである私とダンジョンを運営するパートナーよ」

「次はダンジョンについて教えてくれ」

「ダンジョンってのは……私たちが闇神様によって管理を任された……機関を指す世界の名称で……えっと」

「さっきからチラチラ見てるそれは?」

「が、学園の教科書」

「それを見せてくれ」


 ダンジョン学とだけ書かれたそれは俺が今まで見たことのある本の中でもトップレベルに分厚かった。


 ダンジョンとは闇神様によってダンジョンコアに管理させている場所のことでダンジョンコアによって自由に改変できる異空間の総称らしい。


「ダンジョンコアっていうのはお前の事か?」

「そ、そうよ」

「学園っていうのは?」

「ダンジョンコアが通う学校よ、ダンジョンの事とか他にも色んなことを学べるの」

「で、俺が召喚された経緯は?」

「ダンジョンコアにはマスターが着く事があるの、マスターが出来たダンジョンは運が良ければ異様な速度で成長して学園でも地位を獲得出来る底辺ダンジョンコアの希望よ」

「ダンジョンマスターってのは人以外もなれるのか?」

「むしろ人間の方が珍しいわ、ドラゴンとか精霊とか高位の知性あるモンスターが多いわ」


 何となくこいつが落胆した気持ちが分かった。

 ドラゴンを期待していたのに出てきたのはただの人間、こいつの言葉から察するにこいつは底辺ダンジョンコアでマスターをゲットすることで一発逆転と夢でも見ていたのだろう。


「で、お前はどれくらい底辺なの?」

「6期の3000位よ」

「何人中?」

「3000コア中、3000位! うぅ、うわぁぁぁぁん、どうせ落ちこぼれよ! マスターが来たからもう大丈夫なんて浮かれてたけど私のマスターが有能な訳が無いじゃない!」

「お前に巻き込まれて無能の烙印を押されるのは勘弁して欲しいな」

「何よ!3000位のマスター! やーい無能のマスター!」


 そこまで自分のプライドが高いと思ったことは無いがなんの能力も見られていない状態で無能と罵られるのは気分が良くない。


「よし、分かった、今年だ、今年中に2000位を超えるぞ」

「うわぁ、無能って自分の能力を知らないからできるって思っちゃうんだよ、かわいそ〜」

「まさか、お前、全部言われたことあるんじゃ……」

「……」


 図星だったのか先程まで意気揚々と煽っていた少女は顔にこれでもかと涙を浮かべていた。


「う、うぁ、うぅ」

「ご、ごめんよ、これから一緒に頑張っていこう、な?」

「う、うん、諦めるのはまだ早いわよね……もう最下位に落ちてから数年経つけど……」


 完全に自虐ネタモードに入ってしまったのか何を言っても自虐に繋げ始めるので放置してダンジョン学の本を開く。


「なぁ、ダンジョンポイントって今いくらあるんだ?」

「えーっと、1万ちょっとかしら、メニューっていうと見れるわよ」

「メニュー」


 ダンジョン(DP)11500


 1万ダンジョンポイントがどれほどのものか分からないが何故こんなにダンジョンポイントが溜まっているのだろうか。


「えっと、2年前くらいに闇神様からマスターが出来るってお告げがあってそこからずっと放置してたの」

「1日辺りざっと16ポイントくらいか?」

「10ポイントくらいよ、たまに来る調査隊のおかでたまに凄いダンジョンポイントが貰えるの」


 人が来るとダンジョンポイントが増えるのか、なら何とかして人を集めないと行けないな。


「ダンジョン付近の地図とかあるか?」

「マップっていうと見れるわ」


 ざっと見た感じ付近には中くらいの街が1つある。

 ここから人を呼び込むことが出来れば何とかなりそうだな。


「よし、当面の目標が決まったぞ、この街から定期的に人が来るようにする!」

「おぉ、私が想像してたマスター像じゃないけど何とかなりそうな気がするわ!」



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

しゃぁ! 筆が乗ってるぜ!

1話と2話で系2時間くらいで作り上げたぜ!

え? この話思いつくのにかかった時間?

2ヶ月くらい悩みましたが?


ハート、星、コメントお願いしますぅぅぅぅ

ランキング駆け上がって見たいんですぅ! 応援してくれる読者の皆様と高みの世界を見るためにもどうかお願いします!!


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