肝試しの帰り

 キーーーーッ!!


 きゅうブレーキがった。


たすかったぁ……」


 くるまっていた4にんとも、ほっといきをついた。


 同時どうじた。真夜中まよなかやまくだくるまの、徐々じょじょにスピードががってしまったそのヘッドライトのさきおんな姿すがたを。


 おどろき、きゅうブレーキは、がけからちる寸前すんぜんだった。


たすけられた、のかな」

「きっとそうだよ」

「そ、そうだよな」

「もう、やめようよ、こんなこと」

「そ、そうだな」


 のこされたようなよるやみが怖い。

 ごまかすため、車中しゃちゅうかりのなかでみんな口数くちかずおおかった。


 沈黙ちんもくおとずれた。


「か、かえろうか……」


 バックを入れた瞬間しゅんかん


 まえにまたあの……!


 落ちればよかったのに。

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