第17話 国元の独白 2
「だけどさ~、もうゆき先輩はいないのにさ~、なんか、私のことをちゃんと見てくれてないような気がした。
ゆき先輩よりも、私の方がこんなにいいカラダしてんのに?
エッチしてても、なんとなくうわの空のような気がした。
でさ、つきあって4ヶ月くらい経った頃だったか、室堂がさ~、剣道部の誰だかが駅ビルの花屋でバイトしてるゆき先輩に会ったって教えてくれて。
で、矢沢先輩とは別れたって!
はっ!ざまぁ!って思ったよ。
どんな感じかな~、落ち込んじゃってんのかな?って、顔が見たくなって、私 休みの日に行ってみたんだ。
そしたらさ、思ってたより全然元気そうで、メイクしてて顔色も良くて、楽しそうにバイトしてて、めちゃ頭にきた。
嫌がらせするなら、どんなことがいいかな~なんて考えてたら、とおる君が来たの!!
私、すぐに隠れたから気がつかなかったでしょ?
とおる君、ゆき先輩に声をかけるのかと思ったら、ちょっと離れたところでただ見てんの!!
見つめてるの!!
私とつきあってるのに、いまだにゆき先輩のことが好きなんだ!!
って、もーーーー!!あったまにきてさ~!!
どうしよっかな~?
刺しちゃう?とか?あははっ!!
とおる君の目の前で、ゆき先輩を刺したら、笑えるよね~って考えたり~。
とおる君にクリスマスどうする?って聞かれて、別れようか?って言っちゃった。
突然だし、とおる君、なんで?別れたくない!!って言ってくれると思ったのに、あ、そう、帰るわって帰っちゃった。
私、傷ついた。
ほんとに、傷ついたよ。
私は一途にずっと、ずーーっと、とおる君のことが好きなのに。
ただ とおる君のことが好きなだけなのに。
とおる君のことをこんなに想ってるのは、私だけなのに!!
ね~?聞いてる?
私ね、とおる君のことが大好きなの……
ずっと、ずっとね!
今でも、とおる君のことが大好きなの!!」
俺が覚えているのは、この辺りまで……
この後も、国元は話していただろうか?
なんだか、ボーーッとしてきた。
いつの間にか、国元はテーブルの下の掘りごたつを通って、俺の方へ来ている。
俺の股間をまさぐった。
そして、ファスナーを開けて、顔をうずめた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます