第13話 高校3年生の俺

 国元に告白されたのは、剣道の全国大会が終わってすぐのことだった。

俺たち梅原高校は長野県代表として全国大会に出場した。

結果はベスト8。

ベスト8という結果は、御の字な感じだった。

ここ数年、佐古高校が県代表だったが、ベスト16くらいな戦績だったから。

だけど、俺としては、もっと上を狙っていたから、ベスト8止まりは正直悔しかった。

俺自身は、団体戦の大将として、すべての試合に勝利した。

ベスト8止まりだったけど、それを見てくれた大学関係者から、何校も声をかけてもらった。

だけど、もう剣道を続ける意味はない、と思った。



「倉田くんはさ、私がアドバイスすることもないくらい、いい剣道してるから、相手の動きのよみもいいし、思いきりもいいしね。

私、倉田くんの剣道 好きだよ。

春の大会頑張ってね!

絶対、全国大会行けるから!

私たちの分もリベンジしてきて!

私、応援行くからね!期待してるよ!」


中野先輩は、卒業式の日、俺にそう言って微笑んでくれた。

だから、俺は必死に、マジで必死に頑張ってきたんだ。

幼稚園児の頃からやってるけど、ここまで真剣にやったことはなかった。

絶対に全国大会に行く!

それだけを思っていた。

全国大会に出場して、中野先輩が応援にきてくれることだけを励みに毎日毎日、本当に本当に、

必死に稽古した。


念願叶って、俺たち梅原高校は、5年ぶりに県の代表として全国大会に出場することができた。


だが、中野先輩が姿を見せることはなかった。


あの時の約束はウソだったのか?

いや、先輩からしたら、約束なんてしたつもりは全くなかっただろう。

社交辞令的なことだったのか?

それを真に受けて、俺は……

バカらしいな……


剣道を大学でもやる意味あるか?

もう十分やったよ!

もう、いいんじゃないか?辞めたって……


剣道を続けていても、中野先輩とは会えないし、もう辛い稽古はしたくない。



そんな風に失望感でいっぱいだった俺に手を差し伸べてくれたのが、国元麻衣子だった。


高1の時から俺を好きだったと、つきあってほしいと言われた。


つきあう?

この子と?

それもいいな、気が紛れんじゃん!!

俺は、軽い気持ちで国元とつきあいはじめた。


放課後、今までは部活に直行していたのに、部活が終わってしまって、ぽっかり空いたこの穴を埋めたかった。


国元と手をつないで一緒に帰った。

駅前のマックで、マックシェイクだけで3時間いたり。

公園のベンチで暗くなるまで話していた。

夏休みにセックスしてからは、公園のベンチで暗くなるのを待ってエッチなことをした。

人目を気にして、声を殺してヨガっている国元に、俺も興奮した。


肌の白さは、わりと先輩に近いかな。

うしろから見ると、ポニーテールを揺らす感じが先輩に似てるな。

身長も、160センチくらい?

先輩と背たけが一緒くらいか。


国元とセックスしながら、中野先輩を想像していた。

国元は、胸が大きい。

先輩はあんまり大きくは見えなかったから、この胸だけは いいな~。

いつまでも、もんでいたい感触。

そして、絶対に舐めたくなる。

乳首に吸い付き、舐めまくった。



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