仲間の到来

 甲田信敏の様子を、一条かれんたちはモニターで見ていた。

「悪魔たちと仲良くするのですか?信敏さんの人望の厚さが伺えますわ!」

「私も、あらゆる昆虫と仲良くしたいけどね。戦国時代にメガネウラとか、アースロプレウラとかいるのかな?」

 白亜、

「俺たちが行くしかない。恐竜でもいるんだろうか?」

 そこに、一条かれんの妹・かなでがやってきた。

「古生物をテーマにした音楽でも披露したいな。悪魔たちにも」

「そんな音楽あるの?」

「なんでもいいから、何らかの功績を上げよう。俺は恐竜を手懐けてみせる!」

 結局、4人は耐えられずにタイムスリップしてしまった。

 かれんが気づいた時には、森林にいた。森の中で大蛇を見つけた。

「ティタノボア?なぜこんなところにいるのかしら」

 その大蛇はしゃべった。

「わしは、今川義元だ。獲物のワニを探していたのだ」

「それは、ティタノボアという大蛇です。あなたは、元は人間だったのでしょう」

「いつの間にかこんな姿になっていてな。あと、それと同時に、雷を起こすことができるようになったのだ!」

 かれんは電撃を起こした。

「あれ?雷を起こせる!」

「わしと仲が良いのかもしれぬ」

「一条かなでだ。そこの大蛇さん、よろしく!」

「わかったぞ」

 あおいは、昆虫を追いかけるのに夢中になっていた。

「メガネウラがいる!アースロプレウラもいる!」

 その中でも一際大きいメガネウラが飛んできた。

「俺こそが昆虫王だ!俺は、北条綱成だ」

「長原あおいだよ。昔の生物について研究してるんだ」

「長原殿、よろしくな!」

 白亜は恐竜たちを見つけた。

「戦国時代にティラノサウルスがいるだと?恐竜映画でもできそう」

 恐竜たちは白亜を襲うこともなく、一緒に歩いていった。

「もしかしてお前たちは、幽霊なのか?」

 そうです、というように恐竜たちは吠えた。

「そうか。とにもかくにも、仲良くしてくれよな」

 その様子を、ベルゼブブが空の上から見ていた。

「あんな恐ろしいトカゲと仲良くする人間がいるなんてな。これやばくね?」

 ベルゼブブは甲斐国に逃げ帰った。

「やばいよ!とある人間が、恐ろしいトカゲと仲良くしてた!あいつら、俺たちの敵になるのかもしれないのに!」

「恐ろしいトカゲって、どんな姿のですか?」

 地面に絵を描いた。信敏、

「これは、ティラノサウルスという恐竜だろう。恐竜の中でも最強と言われている。名前の意味は暴君トカゲだ」

「最強だと!?」

 そこにいた兵卒が、

「朝倉は長尾とも仲が良いのです」

「うわ、終わった」

「さらに、朝倉宗滴と長尾景虎は義の武将です」

「ますます終わっております」

「あんたたち、悪魔だろ!?魔力で恐竜を撃退することできるだろ」

「しかもその恐竜たち、幽霊なんだって!俺らの攻撃効かないかも」

「私は傲慢が祟り、その餌食になってしまうだろう」

「そんなことない!俺と共に戦おう、恐竜が襲ってきてもな」

「信敏...」

 長尾景虎、

「越前には恐竜という生物があふれているとな」

「はい。御実城様を助けることができるでしょう」

「それは頼もしい!恐竜たちを頼んだ」

「分かりました」

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