第25話 エロス25パーセント! 爆乳ファッション事情

22話~24話64PV記念爆速更新!

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 リボンを購入した俺らが次に向かったのは、服売り場だった。

そこで、二人は色々な服を手に、そろって仲良くうんうんと頭を悩ませていた。


「気になるなら試着してみればいいんじゃないか?」

「それが、つきしろたちの場合はそうもいかないんだよ」

「なんでだ?」

「それは……」


 辟易とする心愛に俺が首をかしげると、彼女は恥ずかしそうに口ごもった。

 言葉に困る姉をフォローするように、萌花が溜息を吐いた。


「恥ずかしい話だけど、もうアサトシには全部見られちゃっているから言うね。ほら、ツキシロたちっておっぱい大きいでしょ?」

「お、おう……」


 先日目にしてしまった二人の全裸を鮮明に思い出しながら、俺は怯んだ。


「だからウエスト基準で服を選ぶと胸がきついし、胸基準で選ぶと太って見えちゃうんだよね……」

「うん。だから基本、胸基準で買った服を、ウエストの高いスカートでしめているんだけど、それだと胸が目立っちゃうの……」


 恥じらうように視線を伏せる心愛の言う通り、今日は二人の服装は、おっぱいを頂点に布地がピンと張り、ウエストに伸びている。


 いわゆる、乳テント、というものだ。

 男目線で言わせてもらうと、けっこうえっちだ。

 ふたりのおっぱいの豊満さが、いやというほど協調されてしまう。


「本当はこれ、恥ずかしいんだけど……」


 心愛が手近な上着を羽織ると、今度はおっぱいの頂点から真下に裾が垂れて、彼女の言う通り太って見える。


「しょうがないよお姉ちゃん。今日はゆったりコーデを選ぼ」

「だね……」


 二人は溜息を吐きながら、何着が服を手に、更衣室に入った。

 ただし、そこから始まるファッションショーは実に良いものだった。


 だぼっとした服装は確かにおっぱいのラインを隠してセクシーさはないものの、代わりに、ふたりが本来持つ愛らしさ、守ってあげたくなるような女の子らしさを際立たせて、思わず抱きしめたくなってしまう。


 俺の反応に、心愛が不安そうな一方で、萌花は確かな手ごたえを感じている様子だった。


「ねぇアサトシ、お姉ちゃんのどう思う?」

「うん、可愛く似合っているぞ」

「ほんとっ♪ えへへ♪」


 俺の一言で表情をはずませる心愛。可愛い。


「じゃあ次の持ってくるね」


 心愛が服を戻そうと、更衣室から出ると、萌花がすり寄った。


「ねぇお姉ちゃん。ちょっと胸元の開いた服とか来てみない?」

「ふゃっ!? な、なに言っているの萌花、そんな恥ずかしいの着れるわけないじゃない」


 気づいているのかわからないが、俺に聞こえるギリギリの小声で、萌花は甘言を囁いた。


「でもさ、この前のアサトシ、お姉ちゃんの裸に釘付けだったよ」

「あばっ!?」

「アサトシだって男の子なんだから、そういうの嫌いじゃないと思うよ。ね、最初の入り口、まずアサトシの意識をお姉ちゃんに向けさせるためにもさ」


 かぁっと頬を紅潮させながら、心愛は俺の顔をチラチラとうかがってきた。


「じゃあ、ちょっとだけ」

「よしっ。じゃあワタシも何か探してくるから、お姉ちゃんもえっちなのよろしく」


 こうして小悪魔の罠にはまった心愛は、背中を丸めながら、こそこそと姿を消した。


   ◆


「すいません、これのもっと大きいのありませんか?」


 服を探していた心愛が店員に声をかけると、相手の女性は目を丸くした。


「な、なんと立派な。あのお客様、恐れ入りますがお胸の正確なサイズを測ったほうがよろしいかと。奥へどうぞ」

「へ? そ、そうです、か?」


 押しに弱い心愛は女性店員に言われるがまま、そして物理的に背中を押されて、お店の奥へと連れ込まれた。


   ◆


「お姉ちゃんこの服はどう? て、あれ? お姉ちゃんは?」


 数着の服を手に戻ってきた萌花がきょろきょろと周囲を見渡した。


「まだ戻っていないぞ。探そうか?」

「そうだね」


 そうして、俺と萌花はそろって店内を探し回った。


「お姉ちゃんどこー?」


 萌花が声を上げると、店の奥から心愛の声が返ってきた。


「萌花? こっちこっちぃ」


 声のするほうへ足運ぶと、そこは通路になっていた。

 どうやら、奥まった場所に更衣室エリアが別にあるらしい。


 靴を脱いで通路に足を踏み入れ、曲がり角を曲がると、左右に更衣室が並ぶ広めの空間に出た。


「あ、萌花、いまちょっと、ぉぉおおッ!?」


 そこには、ブラジャー姿の心愛が立っていた。

 両目は俺と見つめ合い硬直。


 テレビ電話で見た、あの白いハーフカップブラの谷間を見せつけたまま石像と化す心愛の背後で、女性店員が感嘆の声を漏らした。


「素晴らしい……アンダー65センチ、トップ91センチ、26センチ差のGカップ。15歳でこのクオリティとは……」

「に、にじゅうろくのGカップ……」


 俺の言葉に、心愛の表情がひくひくと痙攣した。そして……。


「いやぁああああああああああん!!」


 可愛い悲鳴が店内に響き渡った。


   ◆


 頭から湯気が出そうな程に赤い顔をうつむかせたまま、退店した心愛。

 その横で、萌花が必死にはげます。


「ほら元気出してお姉ちゃん。お姉ちゃんなんてまだいいじゃない。ワタシなんてIカップだよ? 将来どうなっちゃうんだか。確実にお母さん越えだよね」


 ――あいかっぷ■■ッッ!?


「あれ? それあさとしの前で言っていいの?」

「ッッ!?」


 自爆した萌花は両手で顔を覆いその場にしゃがみこんだ。

 自らのおっぱいに顔をうずめたまま動かない妹に、今度は心愛が頭をなでてはげます番だった。


「悪い、俺ちょっと飲み物買って来るよ」


 いたたまれなくなった俺は逃亡。いや、クールにその場を去った。

 女子のおっぱい事情に、男子ができることなど何もないのだ。

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アニメ【この素晴らしい世界に祝福を三期】5話にお風呂シーンがあって素晴らしかったです。ダクネスの爆乳ぶりがいかんなく発揮されています。

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