第24話 エロス24パーセント! 甘々ハーレムデート

22話32PV記念爆速更新!

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 30分後。

 デパートについた俺らは、まっすぐアクセサリーコーナーへ向かった。

 けれどエスカレーターの途中で、心愛が声をはずませた。


「あっ」


 急にエスカレーターを降りた彼女を追いかけると、心愛が向かったのはキッチンコーナーだった。


「ねぇ萌花、リボンの前にちょっとこれ買っていい?」


 笑顔で心愛が手にしたのは、脈動流蛇口という商品だった。


「なんだそれ?」

「うんとね、一言で言うと、洗い物が凄く綺麗にできるの」


 意味がわからないでいる俺に、心愛はうれしそうに説明し始めた。


「えっとね、これを蛇口に着けると、水道の水が目に見えないぐらいこまかい水の玉の集まりになって出てくるの。そうしたら水の玉がパチパチパチって食器やお鍋に当たって、その衝撃で洗剤を使わなくても汚れが落ちるし、水も今までの五分の一で済むの」


「へぇ、そりゃ凄いな」


「お姉ちゃんほんとそれ好きだよね。聞いてよアサトシ、お姉ちゃんてば、パパとママに進学祝いで何か欲しいものないか聞かれて、これが欲しいって言ったんだよ」

「それはまた……」


 花の女子学生が欲しがるものにしては、家庭的過ぎる。


「パパとママにもそう言われて、結局ツキシロと同じで特注品のブラジャーにしたんだけどね」

「ちょっとアサトシの前で言わないでよ!」


 心愛は顔を赤くしながら、すねるようにしてレジに向かった。

 セクシーで家庭的、なんて男に都合の良すぎる女子だろうと、俺は自分の中でうずいた衝動を恥じた。


   ◆


 俺らはデパートのアクセサリーコーナーで、色々なリボンを心愛の髪に合わせ、遊んでいた。


「心愛の髪と同じ亜麻色のリボンはどうだ?」

「それだと同化しちゃうよ。リボンじゃなくてこの髪飾りは?」

「派手じゃないか?」

「お姉ちゃんはただでさえ引っ込み思案なんだから、飾りぐらい派手にしないと」

「でも変な男に目を付けられたら困るだろ?」

「アサトシが?」

「心愛がだよ」


 鏡の前でマネキンみたいに佇みながら、ちょっと照れ気味の心愛。

 スカートの裾を握りながら、ふと、彼女は申し訳なさそうにくちびるを開いた。


「なんかごめんね、つきしろのために……」

「ん~? 別に大変じゃないぞ。心愛は可愛いからな。色々つけていると楽しいぞ」

「かわっ!?」


 ぼふん、と顔を耳まで赤くする心愛に、俺は軽く謝った。


「あ、わり、なんか着せ替え人形にしちまったな。立ちっぱなしで疲れたか?」

「あ、謝らないで、つきしろはむしろ、うれしいから……」

「アサトシのオモチャにされて」

「アテレコしないで!」


 両手を股間の辺りですり合わせ恥じらう心愛に怒鳴られても迫力がない。

 案の定、萌花は実に楽しそうだ。


 そして、ポーズの都合上、心愛の両腕でGカップの巨乳を左右から挟む形になるので、ただでさえ大きなおっぱいが余計に協調されてしまう。


 それを注意しないのは、決して協調されたおっぱいを眺めていたいからではなく、心愛に恥をかかせないためだ。


「それで心愛的にはこれがいいとかあったか?」

「えと、つきしろは、これとこれ、それに、これ、かな?」


 心愛はいくつかのリボンを手に取ると、ショーケースの上に並べてみた。


「じゃあやっぱ実際に使うのは心愛だし、好きなの選んでいいぞ。どうしても悩むなら全部でもいいけど?」

「それは流石に甘えすぎだよ! それに……」


 心愛はうつむいてもじもじすると、ためらいがちにくちびるを開いた。


「あさとしに、えらんでほしいな」


 上目遣いで俺を見つめながら、ちょっと甘えるような、愛らしい声で頼んでくる心愛。


 我が幼馴染ながら、こういう無自覚の童貞殺しは流石だと思う。

こんな頼み方をされたら、断れるわけがない。


「そう、だな」


 ただ、俺は非常に困ってしまう。

 どれも似合っていると思う。

 ただし、心愛は俺が薦めたものを選ぶだろう。

 それは俺が心愛に使ってほしいものだ。


 俺は、心愛が欲しいと思うモノを選んで欲しい。

 なら、俺が彼女の好きなものを当てればいいのだろうが、それは無理だろう。

 俺に、女子の心を当てるようなスキルはない。

 そこで俺は、一計を案じた。


「じゃあ、俺らでひとつずつ選ぼうぜ。俺と心愛、それぞれが選んだものを買うんだ。ちなみに、俺はこれな。心愛は?」

前と同じ、青を基調としたリボンを手にして、俺は彼女の顔を覗き込んだ。

すると心愛は、はにかむように微笑み、白色を基調としたリボンを手にした。

「じゃあ、つきしろはこれにしようかな」


 その言葉に、萌花が目を光らせた。


「青と白ならちょうどいいね」


 何がどうちょうどいいのかわからないまま、俺はレジでお会計を済ませた。

 すると、萌花がリボンケースを手に笑った。


「ねぇ、この二本で髪、結ぼうよ」

「へ?」

「萌花みたいにツーサイドアップにするってことか?」

「違う違う」


 萌花は左右のツーサイドアップヘアを振りながら否定した。


「二本のリボンで一つの房を作るんだよ。二本分だと長いからリボンが余るけど、むしろ垂れて揺れる分かわいいと思うよ。はい」


 言って、萌花は青いリボンを手渡してきた。


 そこで俺は、昔心愛にリボンをプレゼントした時のように、萌花とふたりで心愛の髪にリボンを結んであげた。


 白と青、二本がリボンが亜麻色の髪をちょうちょ結びにまとめて、長く垂れたリボンがとってもおしゃれで愛らしかった。


 二色の羽をもったちょうちょを頭に乗せた姿を鏡に映して、心愛は嬉しそうに微笑んでくれた。


「うん、やっぱり心愛の亜麻色の髪には青と白が似合うな」

「そう言ってくれるといっぱい嬉しいよ。ありがとう、あさとし。えへへ」


 今日も我が幼馴染は無敵に可愛いと、俺は謎の誇らしさがあった。


「ああそうだ。それと萌花、お前にもこれ、さっきピンク色のリボン買っておいたから、よかったら使ってくれ」


「え?」


 きょとんと瞬きをする萌花の手に、押し付けるようにしてリボンケースを握らせた。


「ドラゴンワイトを倒せたのは萌花のおかげだし、ダンジョンではお世話になりっぱなしだったからな。素直なお礼だ」

「……」


 萌花はしばし無言で、反応に困っている様子だった。

 けれど、急にほおを緩ませ、にへらっとはにかんだ。


「……ぇへ♪」


 それから、鏡を前にのりのりでツーサイドアップのリボンをほどき始めた。


「じゃあアサトシとお姉ちゃんの共同作業でお願いね♪」


 頼まれるまま、俺と心愛は顔を見合わせてから、萌花の髪をリボンで飾った。

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【クラス転移で俺だけハブられたので同級生ハーレム作ることにした】が全体的にエロくていいです。特に44話がエロい。

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