第17話 エロス17パーセント! 地下ダンジョンと金髪爆乳魔女

1話~4話♥16記念爆速更新!

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 一週間後。

 毎日放課後は訓練に励んだ俺らが迎えた実技実習の場は、地下ダンジョンだった。


 床や天井など、部分的に石で舗装された洞窟で、天然の地下空間を利用して、古代人が地下施設を建造したといった風情だ。

暗い地下一階の広大な空間に集まった生徒たちの前に、一人の魔女が現れた。


 何故、女性魔術師ではなく、魔女と呼称したかと言うと、その人の恰好が、あまりにこてこての魔女だったからだ。


 黒の三角帽子に黒のマント、背後にはぷかぷか浮かぶ箒といういでたちの金髪碧眼美女。


 これを魔女と言わずして、何を魔女と呼ぶべきだろうか。

 もっとも、生徒たちが注目するのは彼女の衣装よりもその胸元だろう。


 今日は1組から10組の、女子教室の生徒が集まっている。

 けれど、大きすぎるバストは同性の関心も集める。


 黒いリボンで襟をしめた、白のブラウスをハチ切らんばかりに膨らませるおっぱいは規格外過ぎて、詰め物をしていると言われたほうが説得力があった。


「ハイハーイ、ミナサーン、アメリゴ合衆国から来たぁ、エリジオン学園顧問魔術研修家の、バスティ・ヒップラード、デース♪」


 バスティさんが茶目っ気たっぷりハイテンションに挨拶をすると、バレーボールどころか、バスケットボールを横に二つ並べたような爆乳が暴れた。


 ――あの胸、アメリナよりもでかいんじゃないか? いや、絶対に。


「今日はみんなに魔獣の骨を集めてきて欲しいデース♪ 魔力を含んだ魔獣の骨はぁ、とっても大切な研究材料になりマース♪ 特にアンデッド研究には欠かせませーん♪」


 バスティさんはぴんと人差し指を立てる。


「ここでレッスン♪ アンデッドについておさらないしまSHOW♪ アンデッドとは動く死体の総称ですが、発生原因は主に3つありマース♪」


 不意に、バスティさんは背に浮かぶ箒を手に取ると、宙を飛ぶハエを叩き落とした。


 あわれ、無辜のハエは地面に落とされ、動かなくなる。

 けれど、バスティさんが赤いくちびるまわりをひとなめしてから指を鳴らした。


 すると、指から落ちたどす黒い光がハエに当たり、ハエは潰れかけた体のまま、空を飛び始めた。でも、すぐにまた落ちる。


「1つは死体にアンデッドかの魔術を描けた場合。そしてぇ」


 バスティさんはおっぱいの下に手を伸ばすと、小瓶を取り出した。


 ――ずっとそこにしまっていたんですか?


 ずいぶんと便利なおっぱいである。アメリナやリコリス、それに萌花もできそうだ。


「エイ♪」


 バスティさんは瓶をハエの死体にかぶせてから、また指を鳴らした。


「この瓶には瘴気が満たされていマス♪ そしてアンデッド化促進魔術で長時間いたのと同じ状況にしマス♪ すると」


 ガラス瓶の中で、またハエは動き始めた。

 生徒たちの間で、感嘆の声が漏れた。


「あとは本人の執念が強すぎる場合ですNE♪ もっともこれは人間限定デスし、確率はベリー低いデース。まぁ童貞クンが100人デッドすればおっぱい揉みたかったパワーで一人くらいはリビングするかもでNE♪」


 A~HAN、とバスティさんは笑い、女子生徒たちも笑った。


「ただこのダンジョンに瘴気はないからゴーストは出てもアンデッドは出ないから安心して欲しいデース♪ 一番グレートなボーンを持ってきた子はミーが学園長にお願いして表彰してあげマース♪ ではプリティキッズたちぃ。Lets Go♪」


 バスティさんに促されて、生徒はみんな、事前に決めていたチームで三人一組になり、地下への階段を下りていく。


「じゃあ俺らも行こうぜ」

「うん♪」

「がんばろうね♪」


 この一週間、みっちりと特訓した心愛と萌花は頼もしい笑顔で頷いてくれた。

 そこに、もはや慣れ親しんだと言ってもいい居丈高な声が割り込んできた。


「アラ、アサトシ。アナタ、本当にその凡民シスターズと一緒に行くつもりなのね?」


 振り返ると、そこには凛とし佇まいの女子を二人、左右に侍らせたアメリナが口元に手の甲を添えたキメポーズで立っていた。


 俺の左右では、心愛と萌花が気後れしたように腰が引けていた。

 高学部からの中途入学である俺は知らないけど、きっと左右の二人もそれなりにランキングの高い生徒なんだろう。


「それでアサトシ、たった一週間で、そのランク外はこのトップランカーであるアメリナ・ハリソン様よりも強くなったのかしら?」


「とくと結果をごろうじろって感じかな」

「ふん、減らず口ね。じゃ、あとで負けをお仲間のせいにだけはしないでね」


 そう言って、高笑いながら下り階段へ向かうアメリナの背中を、俺は呼び止めた。


「待てよ。ひとつ質問がある」

「アラ、ハンデのお願いかしら?」


 勝ち誇った笑みのアメリナに、俺は真顔で尋ねた。


「同じ合衆国民なのに、なんでお前はバスティさんみたいにデースとか言わないんだ?」

「あんなの合衆国でも特例よ!」


 怒り顔のアメリナをよそに、バスティさんはハイテンションに生徒たちを送り出していた。


「ミーはここで皆さんのゴーホームをウェイトしていますNE。ミナサンLets Go Lets Fight♪ フレフレヤマトガール♪ ファイトファイトヤマトキッズDESUNEE♪ YAHA♪」

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 アニメ爺さん婆さん若返る、の7話は水着回温泉回で良かったです。

フォロワー81人 ★11 ♥52 1521PV達成

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