第12話 エロス12パーセント! ブラのフロントホック!

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「「?」」


 姉妹の二人がそろって頭に疑問符を浮かべると、本当にまったく同じ顔がふたつならんでいておもしろ可愛かった。


「強化魔術は、例えるなら筋力アップ。だから効果が切れると急に力が入らなくなったり疲れやすくなったように感じる。だけど俺のは実力アップ。だから効果が切れても、感覚が体に残っている。成長するよりカンを取り戻すほうがずっと早い。心愛はもう、昔合成魔法を使えた元ランカーと同じ位置にいる」


 筋トレと違って技術、テクニック面の上達が遅い理由は感覚がわからないから。

力まず動くとか、回し蹴りは足じゃなくて腰で蹴るとか、言葉や文字で言われてもわからない。


 長年練習して成功してコツをつかんだ時、あの説明はこういうことだったのかと理解する。


 それは先の見えない暗闇を彷徨いながらゴールを目指すような物。

 だけど俺の力は先の実力を手っ取り早く体験させてしまうことで迷うことなくゴールへ進める。


 心愛と萌花は疑問を通り越して、ぎょっとした顔で固まっていた。


「それ、すごすぎない?」

「アサトシ、いつからそんなチートになったの?」


「チートってほどでもないよ。今のは誇張で実際には何度も強化して先の能力を体感させる必要があるし、強化なしで合成魔法を使えるようになるには結局心愛自身の努力が必要だしな。だからみんなには内緒だぞ?」


「あ、そっか。じゃないとあさとし、便利くんにされちゃうよね」


「うわぁ、想像しちゃうなぁ。毎日朝から晩まで日本中の兵士の強化だけで人生を費やされるアサトシ……」


「そうそう。そりゃそっちのほうが人類的には助かるかもしれないけどさ、人類の為にって一生に一度しかない人生を捧げるほど俺は聖人じゃねぇの」


 俺がへらへらと不謹慎なことを口にすると、心愛は安堵の息を吐いた。


「うん、でもよかったよ。アサトシが人類の為に人間やめるよ、なんて言ったらどうしようかと思っちゃった」


 心愛は目元をゆるめて喜んだ。


「そうだね。じゃないとツキシロたちと遊ぶ時間なくなっちゃう。でもこんなことができるなんて本当にすごいよね。能力に目覚めたのって、転校してから?」


「まぁな。それと繰り返すけど、みんなには内緒な」


「うん、つきしろたちだけの秘密だね」


 何故か、心愛ははにかみ、うわめづかいに俺を見上げてきた。

 厳密にはアメリナも知っているけど、それは黙っておいた。

 誰が知っているか、というのも、秘密にしておいたほうがいい気がする。


「それじゃ、俺はランニングと筋トレしながら十五分おきに二人の強化。これの繰り返しな」


「あれ? でもあさとしの能力って余った体力をストックすることなんだよね? じゃあ走ったらストックできないんじゃない?」


「そりゃそうだけど、一時間二時間のストックよりも、基礎体力上げるほうがプラマイはプラスなんだよ。それに人間は一日8時間は寝るからな。少なくとも毎日睡眠一回分の体力はストックされるんだよ」


「でもそれってツキシロたちにだけ有利じゃないかなぁ」


 萌花が爆乳の下で腕を組むと、俺は顔の前で手を振った。


「チームの強化は俺のためになるからいいんだよ。じゃあ二人とも手」


 言って、俺は二人に力を注ぐとランニングポーズを取った。


「じゃあ俺はそこらへん走っているから、また15分後にな」

「「うん、ありがとう♪」」


 ふたりの幼馴染は童顔の魅力をたっぷり詰めたにっこり笑顔で可愛くお礼を言った。


   ◆


 それから一時間。


 二人の周りを大きく周回しながら、彼女たちの戦いぶりを観察していた。


 心愛の能力は魔術。


 魂から生み出される精神エネルギー、魔力を使い、超自然現象を起こすこと。


 手から炎、冷気、電撃、風を巻き起こし、操っていく。


 一方で、萌花の能力は霊術。


 魂から生み出される精神エネルギーを、魔力ではなく霊力に変換し、霊現象を起こすことだ。


 萌花がポケットからラミネート加工されたカード――昔のお札に相当する――を投げると、カードは彼女の周囲の空間でその存在を固定。


 防御結界を張った。


 心愛が次々放つ火炎や冷気、雷撃や烈風を、萌花の結界はことごとく防ぎ、弾いていく。


 そして、隙を見て新たなカードを鋭く投げる。


 結界の内側から矢のような勢いで飛び出したカードは白い光の玉を形成し、砲弾のように心愛に迫った。


「えい!」


 心愛が地面を蹴ると、彼女の目の前の地面がめくれ、土壁の盾が形成された。


 カードは土壁に激突。地面に落ちると、引き寄せられるようにして萌花の手元に戻った。


 二人とも、普段ののどかさからは想像のできない勇ましさだ。


 だけどそれは当然。


 二人とも初学校を卒業後、自らの意志で人類の盾となることを決め、エリジオン学園に入学した【戦士】なのだ。


 プライベートでは物腰柔らかく礼儀正しい悪役プロレスラーがいたり、筋トレ好きで豪快な性格の科学者いるように、趣味と性格、技術は必ずしも一致しない。


 そうして放課後にたっぷり三時間、実力を先取りした練習をすると、不意に二人が力を使うのを辞めた。


「ふぅ、あさとし、そろそろ晩御飯の時間だし、今日はこれぐらいにしよっか?」

「ん、そうだな」


 ランニングを切り上げ、俺は二人のもとに戻った。


 すると、萌花がぴょこんとジャンプして、俺の前に立った。彼女の動きに合わせて、胸がたっぷりと揺れたのは内緒だ。


「ねぇアサトシ、晩御飯はツキシロたちに作らせて」

「いいのか?」


「うん♪ 練習のお礼したいし。それにこの3年間でお姉ちゃんがどれだけ女子力をあげのか見てあげてね♪」


「ちょ、萌花ぁ」


 心愛は恥ずかしそうに妹を睨んだ。


 けど、萌花が何かを耳打ちすると、心愛はまんざらでもないという顔で、俺を見つめてきた」


「あの、あさとしが迷惑じゃなかったら、晩御飯、つきしろに作らせてくれないかな?」


「そっか、じゃあお言葉に甘えようかな」

「うん♪ つきしろの料理で、お腹いっぱいになってね♪」


 俺が頷くと、心愛は胸の前でちっちゃなグーを作って、心底嬉しそうに笑ってくれた。


「うんうん。それとアサトシ、ちょっと汗臭いよ。ツキシロたちがご飯作っている間に、うちのシャワー使って。女子寮のほうが訓練場に近いから」

「何から何まで世話になるな」

「世話してあげる」


 背を逸らして、萌花はえへんと爆乳を突き出した

 するとワイシャツのボタンがはじけて俺の額にぶつかった。


「あっ」


 萌花の顔がぽっと赤く染まった。


 ボタンを失い開いたワイシャツの隙間から、白いブラのフロントホックが覗いている。


 俺は額から落ちたボタンを手で受け取ると、視線を逸らして突き出した。


「気を付けて、な」

「ツッ~~~~!!?」


 萌花が両手腕で自身の爆乳を抱き隠すと、豊満過ぎる双子山がぐんにゅりとドーム状に圧しつぶれて、余計にエロかった。

 ボタンは同じく赤面した心愛が受け取った。


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アニメ【ATRI】12話の水着シーンがセクシーでおすすめです。

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