第5話 エロス5パーセント! 無表情メイドさんに管理されます
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「なんでアナタがいますの!?」
「俺が知るかよ!」
1年2組の教室で、俺はアメリナと再会。
そして怒鳴られていた。
周囲にいるのは女子ばかり。男子は俺一人だけだった。
エリジオン学園は男女共学と別学の両方の意見があったので折衷案として教室は男女別で、だけど授業ではたびたび男子教室と合同になる。
けど。
「ここは女子棟の女子教室なのよ! 早く動物園に帰りなさい!」
「どうせ学園のミスだろ! ほら」
面倒くさそうに俺が自分にしか見えないAR画面ではなく、他人からも見えるMR画面を開くと、アメリナは目を細めた。
そこには、俺のクラスが1年2組であると書かれていた。
「本当は22組だったんだけど、何故かさっき急に変更になったって来たんだよ。先生が来るまで待てよ」
「ふん、待つ必要なんてないわ。だって男子が女子教室にいるなんておかしいもの。女子と一緒に授業を受けたくてメッセージを改ざんしたんじゃないの?」
「んなまねできるかよ?」
アメリナは、何故か勝ち誇ったように語り始めた。
「どうだか。そもそもアナタ、高学部から編入する外部生でしょう? 初学校を卒業したあと、普通の次学校に入学して戦いとは無縁の安穏とした生活を送っていたのに今更のこのこと。どんな汚い手を使ったのかしら? メディアはハイジャック犯は魔王軍幹部だなんてうそぶいているけれど、それだって確固たる証拠はないのでしょう? 速報記事は読んだけど、味方の回復が得意なサポート系なのに魔王軍を殴り倒したなんて支離滅裂じゃない。わかったら早く消えなさい。めざわりだわ」
「その必要はありません」
上から目線の罵りを遮ったのは、聞き覚えのある大人の声だった。
周囲の生徒たちがどよめき道を開けた先にいたのは、リリカ姫とお付きの女性メイカさんだった。
「リリカ殿下!?」
王族の登場に、アメリナは顔色を変えてかしこまり、背筋を伸ばした。
「どうも、ワタクシは姫様の秘書官、メイカです」
メイカさんは空港で見せた変態性を微塵も感じさせないクールな振る舞いで、キビキビと事情を説明し始めた。
「アサトシ様はワタクシと同じ飛行機に乗っておりましたが、魔王軍幹部ヤルゴットを倒したのは事実でございます。そして、ここにおわすリリカ・フォン・マジカレイド殿下の恩人でもあらせられます」
「アサトシ様、先日はありがとうございます♪」
影武者の話は公にできないのだろう。リリカ姫はさっきのことを先日、と言って濁した。
メイカさんの説明に、周囲の生徒たちがテンションを上げた。
「えっ!? マジで! リリカ姫の恩人て、東雲くんて何者!?」
「ていうことは東雲くんって帰国子女!?」
「お姫様の秘書官と一緒に入国してきたってことはマジカレイドにいたの?」
「だとしたら超VIPじゃん」
生徒たちの反応に、アメリナは気まずくなり、二歩下がった。
「また、アサトシ様が女子教室なのは、マジカレイド王室からの要請です」
「王室の?」
俺が腕を組み首をかしげると、メイカさんは頷いた。
「はい。ご存じの通り、魔法少女は通常の女性魔術師に比べ絶大な力を持つ半面、名前の通り少女しかおりません。それは魔法の力は強大なあまり心身を著しく消耗し、成人する頃には精神力が衰退してしまうからです」
これは決して廃人になるという意味ではない。
ただし、元魔法少女だった女性は、そのほとんどが悟りを開いた僧侶のように穏やかな人である。
喜びも悲しみも、どちらもあまり感じないらしい。
「魔法少女は大人になるとトキメキの力を失う。ですが、アサトシ様の命属性ならば魔法少女特有の発作にも対処できます」
俺は、機内でのリリカ姫の様子を思い出した。
――あれって乗り物酔いじゃなかったんだな。
「なので、アサトシ様には常時、姫様の傍にいられるようにという取り計らないでございます。ワタクシの知る限り、命魔法はアサトシ様がだけが使える秘術、ユニーク魔法。今後は姫様が魔法を使うたび、回復していただきたく思います!」
「あ、でもアサトシ様を拘束するつもりはないから、好きにしてていいよ」
滔々を言い切ったメイカさんの言葉をリリカ姫がちゃぶ台返し。
メイカさんは慌てた。
「ですが姫様。いつなんどき何があるかわかりませんしアサトシ様にはワタクシと共に姫様と行動を共にすべきかと」
「発作なんて月に一度程度だし、私たちの都合で振り回すなんて悪いよ」
幼女に諭される大人の女性の姿がそこにはあった。
「むぅ、仕方ありません。では位置共有アプリでアサトシ様には常に互いの居場所を共有してもらいましょう」
メイカさんがMR画面を開いて操作すると、俺の前にQRコードが展開された。
「まぁ別にそれぐらいいいけど」
「え? いいの? 発信機みたいなものだよ?」
俺の隣で心愛が固まった。
「互いになら公平だし居場所知られて困るようなこともないしな。それに姫様に何かあったら助けてあげたいだろ?」
俺がQRコードを読み取ると、互いの画面に地図と位置情報を示す赤い矢印が表示された。
「ありがとうございますアサトシ様。ですが私のことは姫なんて呼ばないでください。同級生なんですから」
幼い笑みがにぱっと笑う姫様に、俺もほおを緩めた。
「じゃあリリカも敬語使わなくていいぞ。ここは宮廷じゃなくて学校で俺らはクラスメイトなんだからな」
俺の言葉にリリカはきょとんとして、かわいくはにかんだ。
「その、じゃあ、これからお友達としてよろしくね、アサトシ」
「よろしくされるぞ」
リリカが差し出した小さな手を、俺は優しく握った。
その手は暖かくてぷにぷにしていて、本当に俺と同じ15歳なのかと疑ってしまうほどだった。
「それとこっちは俺の幼馴染の心愛と萌花だ」
俺は手を離すと、心愛と萌花の手をリリカと握らせた。
姫様が相手のせいか、ちょっと緊張しているようだ。
「こんにちは、月城心愛です、じゃなくてだよ。おかげでまたあさとしと一緒に勉強ができてうれしいよ」
「ありがとうねリリカちゃん」
「こちらこそ」
「では姫様、そろそろ学園長への挨拶は参りましょう」
「うん、じゃあまたねアサトシ、ココア、モカ」
「またな~」
遠ざかるリリカとメイカに向かってひらひら手を振る。
そうして二人の姿が見えなくなると、俺はてきとうな席に座ろうとした。
すると、リリカのいた時は無言だったアメリナが口を開いた。
「ふん、凡民がどうやって姫様に取り入ったのか知らないけれど、姫様のえこひいきでは埋められない実力差を思い知らせてあげるわ。それと」
アメリナの青い瞳が、心愛と萌花を一瞥した。
「負けても、ペア相手のせいにしないでね」
小バカにした態度で振り返り、アメリナは自分の席に向かった。
――あいつなんでここまで突っかかるんだ?
アメリナの不自然な敵意に、俺は困るばかりだった。
◆
翌日。
皇都郊外の樹海で、アメリナは怒りに震えていた。
「だ、か、ら……」
サファイア色の瞳に、怒りで真っ赤に燃え始める。
「なんでアナタと組んでいるのよぉおおおおおおおおおおおおお!?」
「俺に怒っても仕方ないだろ?」
手のひらを上に向けて、俺は眉根を寄せた。
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●晒し系ヒロイン
リリカ・フォン・マジカレイド
身長:140センチ
体重:33キロ(おっぱいとお尻の重さのぞく)
B80U57W51H84 Fカップ 一人称:私
白金のプラチナブロンドロングツーサイドアップ。
合法ロリ。
お姫様の魔法少女。
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