第5話 新しい人格の形成は自己暗示で。
新しい人格を形成する事が、依存症を治療する。
解離性同一性障害の人で、Aの人格にはタバコ依存者で、おまけに癌があった。
Bの人格には上記の事は何も無く、猫舌なだけだった。
そう、驚くのはBの人格になった途端、タバコを吸わなくなり、癌も治っていた事だ。これは一体どういう事なのか。
そこで依存症をやめる治療として・・・
新しい視点から治療を始めた。
タバコとお酒をやめられない人が患者としてやってきた。
そして健康を愛する人格を「逃避」では無く、宣言する事で自己暗示をかけた。
「私は少しずつ健康を愛している」
世界一の暗示者、エミール・クーエ「私は少しずつ⚪︎⚪︎している」
脳は抵抗できない。少しずつならいいか。問題ないと判断するからだ。
エミール・クーエが勧めている暗示は次の文章。
「私はあらゆる面で、少しずつ成長している」
話を戻そう。新しい人格を形成した患者は、
タバコの本数が減った。お酒も健康に害の無い範囲で飲めるようになっていった。
半年も経つ頃にはタバコをやめてしまっていた。お酒は時折飲んでいるようだ。
新しい人格の誕生。「私は⚪︎⚪︎です」
実はこれを実践すると「違う、そんなのは自分じゃない」と、囁いてくる。
それは影。
しかし、少しずつならどうだろう。
断定では無く、少しずつ。
影すらも錯覚する。
あれ?少しずつならいいかも。
それに影も喜ぶ変化なら・・・。
それがあなたの健康に関する事なら。
影はあなたを応援する事だろう。
影とは「身体そのものであり、感情そのものでもある。精神と肉体の管理者。」
自己暗示の内容が、影を肯定する物であれば、影も一緒に歩いてくれる。
ボクが行った自己暗示は
「私は少しずつ健康になる。」
「感情は人生のコンパス。どの感情も私には必要。だから一つひとつ認めていく」
一つひとつ。少しずつ。
すると不思議な事に一日中瞑想する事が可能となる。
次の言葉も、
少しずつ絵を完成に近づける。
テーマを決める。着物の女性、アニメ風に、オレンジ、イエローを背景に。
髪型は濃姫をモデルにする。目は怖い感じのキャラを参考資料にする。
資料を発見。資料を貼り付ける。今日はここで終了。
という具合に行動する事ができる。
何よりもPTSDと診断され、心の病を自身で治療できた。
現れる事象、フラッシュバック、一つひとつを丁寧に認めていく。
認める。
すると消える。
これはホントやってみないとわからない。
あーイライラするなぁ。って認める。
何にイライラ?わからない。と、認める。
何秒間か、思考が止まる。
そういう瞬間が瞑想をしていくと、どんどん長くなっていく。
心の傷は時間が解決する。というのはこういうところだ。
肯定でも否定でも無く、認めていく。
そう、それだけ何だ。
しかし、それがなかなか難しい。
PTSDの時はそうだった。
尊敬する先生の本を読みながら
あいつが憎い。どうしても殺してやりたい。
その感情が何度も湧き上がる。
認めていく。
だが、憎しみというのは、厄介な事に本当のメッセージを隠している。
この時のボクは本の言葉に救われた。
憎しみが湧き上がる時は「裏切られた」から。
かつ。
本気で相手の事を信頼していたし、好きだったから。
と、続いた。
ああ、そうだよなぁ。
そうかぁって。
それがわかった途端。
憎しみは嘘のように消えていった。
本気で信頼していたし、本気で好きだったんだ。
でも。
裏切って出て行ったんだ。
何だ。それだけの事じゃん。
そう思えた。
感情の裏にある、特に怒り、憎しみ、絶望、嫉妬、愚痴たちには
メッセージがある。
離婚を相談しに来た女性。
旦那さんの事をカウンセラーが存在を拒絶した途端。
旦那さんを庇うように発言し始める。
最終的に、どうやったら旦那さんとコミュニケーションを取ればいいのか?と、
カウンセラーに聞いていた。
そう聞いてきた時、カウンセラーはその質問を二度言わせた。
自分の本音。
負の感情の裏にこそ、自分の本音が隠れている。
憎しみの裏に相手への気持ちが隠れていたように。
もう一人の自分。そもそも出遭わない方がいい。
感情と対話して、身体と対話して・・・。
健康に生きて、自分の本音を抱きしめて生きた方がいい。
自分には「こんな本音」があった。
ノート、記録用紙などを用意して、記録しておけば
あとあと励みになる。
もう一人の自分との出遭いはある意味チャンスであり
さらなる絶望への入り口。
瞑想、静かに見つめる。そしてただ認めていく。
肯定でも否定でも無く。
湧き上がったものを見つめていく。
ああ、今、こんな自分もいるな。
そう認めていく。
認める手助けとしてノート、白紙の紙はおすすめです。
文章を書くのが、めんどくさいなら
落書きでもいいし。
ただノートを黒く塗りつぶすだけでもいい。
そうやって行くうちに心は癒やされていく。
前向きになって、自分の人生で「正しい最善」を選べる。
そうあって欲しい。
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