茶つぼ

<タイトル>


茶つぼ


<舞台>


福井県


<ポイント>


プロレス


<解説>


 福井県に伝わる昔話です。


 ひとりのお坊さんが、夕暮れ時にとある村を訪れました。


 彼は泊めてもらう場所を求めますが、この村には用心のため、旅人を泊めてはならないしきたりがあったのです。


 困ったある家の主人が、峠の中ほどにあるやぶれ寺のことを教えます。


 そこにはお化けが出るといい、何かあったら鐘を鳴らせと伝えました。


 そして真夜中、お坊さんが本堂で寝ていると、何やら大きな音が鳴り響いてきます。


「そちはなんじゃい、ないじゃいの!?」


 彼はそう問いただしました。


 すると大きな茶つぼが出現し、向こうのほうも同じく問いかけてきます。


 これを何度も繰り返し、しまいには茶つぼから手足が伸びてきて、かなりハードなプロレス(相撲?)を開始します。


 お坊さんはいわゆる投げっぱなしジャーマンを極めたり、茶つぼのほうはぶちかまし(?)を食らわせたり。


 この場面はなかなか見ごたえがあります。


 そうこうしていると朝になり、一番どりが高らかに鳴きました。


 茶つぼはあわて、縁の下に隠れます。


 お坊さんは言われたとおり鐘をつき、村の衆をお寺に呼び寄せました。


 一同が力をあわせ、縁の下の茶つぼを外へ出すと、中からは大量の大判小判が。


 どうやら以前ここに住んでいた住職が、こっそりとためていたもののようです。


 それが使ってほしいと、化けて出ていたのですね。


 お坊さんの提案で、この資金を元手にやぶれ寺を立て直し、彼はそこの新しい住職として迎え入れられました。


 そこまでホラー回というわけではありませんが、「なんじゃいの!?」という問答が記憶に残っていたので紹介した次第です。


 付喪神系のお話しもこのアニメには多いですね。


 また思いついたら投稿いたします。


 ではでは。

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