赤猫
<タイトル>
<ポイント>
赤猫の「あおり」
<解説>
これも特に好きな話だったので紹介してみます。
昔々あるところに、百姓の老夫婦と狩人の
老夫婦の家には、かれこれ17年も飼っている大きなオスの赤猫も住んでいます。
よくネズミを捕ってくれると可愛がっていましたが、あるときその赤猫は忽然と姿を消してしまいます。
それから半年が経って、山の頂に雪が着くころ、狩りの準備をしている金佐どんのところにとなりのおばあさんが現れ、彼に奇妙な質問をしてきます。
どの山へ入るのか、右から登るのか、それとも左から登るのか。
そしてさりげなく、狩りに持っていく鉄砲の
金佐どんはうっかり、「鉛が切れたので、4発だけ」と答えてしまいます。
するとおばあさんはほくほくとして、となりの家へ帰っていくではありませんか。
そして狩りの当日。
金佐どんが山の中へ入っていくと、なにやら急にあたりが暗くなってきます。
そして巨大な「影」のような化物が出現!
彼は弾丸を打ちこみますが、奇妙な金属音がするだけで、てごたえはありません。
弾の数を数える化物の声。
持っている4発すべてを使い果たしたところで、「金佐の弾は4発じゃ――」というおっかない「あおり」がきます。
ここがひとつの見どころと言えるでしょう。
弾の数を知られていることに焦る金佐どん。
いや、ここで気づこうよ……
そこで彼は、かねてから「
思いきり化物を引きつけてから引き金を引き、今度こそてごたえあり。
するとあたりは嘘のように晴れわたり、弾丸の食いこんだ「鍋のふた」が落っこちています。
さてはとばかりに、山を下りる金佐どん。
となりのおじいさんが少し前に、鉄鍋のふたがなくなったと言っていたのを思い出したのです。
金佐どんがおじいさんの家に行くと、おばあさんは山で怪我をして寝込んでいると言います。
彼が確認するとおばあさんは赤猫の正体を現し、外へ逃げようとします。
そこで彼は、鉄製の菜箸?を玉代わりにし、赤猫をうしろから撃ち倒すのでした。
勘違いをして金佐どんを袋にしようとするおじいさんとか、ほかにも見どころのある回です。
昔話には猫のお話がやたらと多いですから、また紹介してみたいと思います。
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