両足八足大足二足
<タイトル>
<解説>
山梨県に伝わる昔話で、タイトルは「蟹」のことを指しています。
あらすじはある夜、お寺で和尚さんが経を読んでいると、謎の大入道が現れ、和尚さんに問答をしかけたあげく、答えられない彼の首をちょんぱしてしまうという衝撃的なものです。
生還した小僧から話を聞いた村の名主さまが、高名な僧侶たちを次々に寺へと送りこむのですが、みな一様に首をはねられてしまうのです。
そこにあるとき、旅の雲水が杖を休めにやってきます。
名主さまの話を聞いた雲水がさっそく寺へ向かうと、くだんの入道が出現し、やはり問答をしかけます。
入道「横這い自在や、いかに?」
雲水「泡を吹いては子だくさん」
入道「両眼天を指すとはいかに?」
雲水「湯につかれば赤くなる」
入道「両足八足大足二足とはいかに?」
雲水「水に潜れば地にも這う」
こんな具合で、雲水は入道の問いに次々と答えていき、入道は泡を吐きながら大蟹の正体を現します。
雲水は最終的に、物理力でこの蟹を退治するのです。
先の問答はいったいなんだったんだ……
昔話では、淵の主といえばたいてい蟹が登場し、この話も蟹が人間に問答をしかけるという内容から、子ども心に好奇心がくすぐられました。
ちなみにこの話は、拙作「蛮頭寺の由来」にアレンジさせてもらっておりますので、一応リンクを貼っておきます。
https://kakuyomu.jp/works/16818093079052685680/episodes/16818093079052975633
興味がおありの方はよろしければ。
なんか宣伝になってしまいましたが、あやかし系の作品もたくさんあり、個人的にはどれも大好きですね。
また気が向いたら投稿しますので、よろしくお願いいたします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます