ベタ慣れ度5【ハードモード】

(家の扉を開けるガチャッという音)


(ドタドタとこちらに向かう足音)


「あなた、おかえりなさい!

ごはんにしますか?お風呂にしますか?それともわ・た・し?…な~んて」


「ベタって言うことないでしょ!?

たまにはノってくれたっていいじゃないですか~!!」


「古いも失礼です!むぅ…。

……ん?…ちょっと来てください」


「最近、人間の体とインコの感覚が共鳴してるというか、嗅覚や味覚が以前よりも鋭くなってきてるんです」


(右耳元から左耳元へ)

「言いたいこと、わかりませんか?

くんくんくんくん、匂うんですよ。

ほら、こっちからも、くんくんくんくん」


「とぼけないでください!

わたしという存在がありながら、他の女に手を出したんですね!このケダモノ!!」


「…言いたいことはそれだけですか。

納得できませんよ、上司に誘われて鳥カフェに~なんて。

つくならもう少しマシな嘘を…」


「うだうだ言い訳してないで早く食べてくれます?

食事とお風呂、歯みがきなんかも!

あと1時間で済ませてベッドに来てください」



     ………………………………



「あとは寝るだけとか考えてます?

ダメですよ~、ふふ、明日はお休みでしたよね」


「あなたが悪いんですよ、あんなに他のインコの匂いをつけて帰ってきて…、わたし嫉妬しちゃいました」


「素直にごめんなさいも言えない、悪いあなたにはお仕置きが必要ですね」


「あなたの意思は関係ない…無理矢理にでも、わたしの匂いに塗り替えるまでです。

仰向けになってください」


(ベッドがきしむ音)


「今更、上に乗ったくらいで抵抗しないでくれます?

…あなたの肩にも、頭にだって、人間になる前は乗っていたんですから…」


「なにをって…こうやって体同士をこすって、あなたにたくさんわたしの匂いをつけるんですよ」


「どうですか?

もう、他の女の子と遊ばないって約束できますか?」


「へぇ…寝たふりですか」


(耳元、無声音で)

「顔…真っ赤ですよ」


「へ?…わ、わたしも真っ赤…?

き、気のせいです!」


「寝たふり続けるんですか?今喋ったのに?

ふ~ん、大層な寝言だな~。あ、そうだ!」


「頬ずりしちゃえ。

起きるなら今ですよ?

…ふ~ん、じゃ、遠慮なく」


「よいしょっ、ほっぺたとほっぺたを~、んしょ。

スリスリ、スリスリ…。

ん~~~~っ。あれれ、反応しちゃってますよ。

弱々ですねぇ」


「もう一回ん~~~~っ。スリスリ、スリスリ、スリスリ、スリスリスリ、スリスリスリスリ」

(緩急をつけて)


「とろけた顔しちゃって…。

気持ちよくなられたら困るのになぁ…。

罰ゲームなんですよ?これ」


「…まぁ、これであなたの疲れが癒えるならいいです。

…目的は変わっちゃいますけど」


「もう少し続けますね。

こっちもほっぺたとほっぺたを、ん~~~~っ。

スリスリ、スリスリスリスリ、ス~リ~!スリ!

ふふふふ~、えへへへ~」


「だいぶ、わたしと同じ匂いになったんじゃないですか?ふふ」


「今日のところはこのぐらいで、許してあげます。

あなた、今にも本当に寝てしまいそうですし」


「あ、でも次はないですからね!」


「あなたを癒すの、クセになりそうです。

またやっちゃおっかな~、覚悟しておいてくださいね」

(いたずらっぽく、最後は耳元で囁く)


「おやすみなさい…ちゅ♡」



🦜🦜🦜🦜🦜ベタ慣れ度が6にUP!!!!!!⤵

  次回ベタ慣れ度6【セーヘキヒーリング】








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