第2話 旅立ち

ちょうど太陽が真上に来る頃、シルスラは待ち合わせ場所に到着した。まだガルーダは来ていないようだ。



「魔王様、僕に翼をつけてくれるのかな。もう人間に襲われたくない!」


シルスラは独り言を呟く。



すると頭上から羽ばたく音が聞こえてきた。ガルーダが来たようだ。



「悪い悪い。少し遅くなっちまったな。で、もう出発しても大丈夫か?」


ガルーダは地上に降り立つやいなやシルスラに確認した。



「はい。お願いします」


昨日の段階で決心はついていたシルスラに迷いはない。



「よーし。ここから魔王城までの道のりは長いからな。まずはモンス村で色々買い物をして行こうか」


モンス村とは今シルスラたちのいる地域のモンスターが集まる小さな村だ。そこはまだ人間にも見つかっておらず比較的安全な場所だ。店もいくつかあるので一通り必要なものは揃う。


ガルーダはシルスラを背中に乗せるとすぐに飛びたちモンス村へと向かっていった。

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