表現のない瞳
ほのぐらい瞳ぎょろつく
竜巻もようの灰皿
六角形のフルート
塀の下から
女製のバロック式
なにか覗く
夢の心臓めざめて
ユスリカたらサイコロやって
いまとちがった悪路えがく
鼓動おまえのものでない
息の欠片もおまえでない
小さな腕なか
カタコンベの裸足
切りおとされた汗顔よ
たわけた悪意のしののめよ
いつかちぎれた炎つなげ
やさしい魔の手で
天の川のデスマスク
おまえのくさびもほどいてやる
いつかおまえの気づくだろう
いつかおまえの忘れるだろう
かの瞳こそ
コピーキャットの海坊主
ぎょろぎょろ
おまえだけ見つめていた
こんな悲しみへ気づかない
おまえいかに愚かだろ
こんな寂しさ忘れてしまう
おまえどれだけしあわせだろ
ドロップ缶へ咲くあじさいよ
足のくじいたスイカズラよ
おまえのもの
おまえだけのもの
おまえだけいる
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