046 ~二日酔い~

数年ぶりに、バッチリ二日酔いになった。


妻に言われたこととしては、

なんでそうなるってわかってて飲むかね、というものだった。


僕だって二日酔いになるとわかっていれば、飲まない。

ならないだろうなとその時は信じている。


だから二日酔いになってしまったとしたら、

その時は、結果としてなってしまったということだ。



……言い訳です、すみません。


まぁそれは夫婦のあるあるとして許していただくわけだが、

何が問題かと言うと、僕の場合はいくら酔っても記憶がなくならないことだ。


つまり、発した言葉や覚束ない足取りまで、全て覚えているということだ。


そこで思う。


酔っている時というのは、どうしてあんなに饒舌になるのか。


本当に気が置けない人ではない限りまったく話をしない僕でも、

お酒を飲んでしまえば色々と話してしまうことになる。


その時の心情としては、


①これがお酒のパワーか……


 あるいは、


②この人酔ってるから楽しくなっちゃったのね、

 と思ってもらえていることを信じて、

 これぐらいなら羽目を外してもいいかと高をくくっている。


のどちらかだ。


そうでもなければあんな、

うけるかもわからない冗談を思い切って言えるはずがない。



もちろんお酒自体の効果があることは間違いないけれども、要は人間関係か。


そうして自分を使い分けている自分を、どこかあざとく思う。

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