013 ~全く知らない人との奇跡的な出会い~
会計待ちでレジに並んでいた時、
前にいる人が古い知り合いのAだとわかった。
奇跡的な偶然。
では、もしAではない人だったら、と考えた。
全くの知らない人だったら、と考えた。
知らないんだからそれまで、とはならなかった。
たまたまAとは知り合いだったから、
レジ前での出会いを「奇跡的な偶然」に感じた。
では全く知らない人だったらどうだろう。
その人とは知り合いではないから再会どころか出会いでもない。
だから「奇跡的な偶然」ともならない。
しかしもし、全く知らないと思っていた人が本当は知り合いだったとしたら。
途端にその出会いは「奇跡的な偶然」になる。
要は、奇跡的な偶然とは、
知り合いか知り合いではないかということが問題になっている。
その時その場で出会ったことが驚きというわけではない。
街を歩く人やエレベーターで乗り合わせる人など、
みんな知らない人だけれど、ただ知り合いではない人たち、というだけのことだ。
AともBとも全く知らない人とも、
その時その場で出会ったことは全部たまたまだ。
だからレジに並ぶ列の前にいる、全く知らない人は、ただ知らないというだけで、
出会いとしてはタイミング的に奇跡的な偶然ということになるのではないか。
ふと、そんなことを考えた。
まぁだからと言って、よぉ! なんて話かけることはしないけれど(笑い
袖振り合うも他生の縁
いい言葉だな。
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