第53話 嫁とデート①
待ちに待った土曜日。今日はせーちゃんと初デートの日だ。せーちゃんは今
「〜〜♪」
腕を組んできて鼻歌を歌いながらご機嫌である。嫁が可愛すぎてヤバい(語彙力0)
せーちゃんの服装はブラウスに紺色のスカートという比較的シンプルな装いだがこれだけで十分様になっているというか、似合い過ぎてもはや女神である(?)。髪型はハーフアップにまとめており、令嬢感マシマシだ。本当は魔界のお姫さまだけど。
「今日行く所は結構有名な場所なんだ。恋人が出来たら行きたかったんだよね」
「そうなんだ!凄く楽しみ!」
「あはは、ただ、俺も行った事ないからどんな感じなのか分からないんだけどね。だからハードルは一旦下げておいてくれ」
「え〜、や〜だ♪」
「せーちゃんが気に入るか分からないからなぁ。楽しんでもらえると嬉しいけど」
「それは大丈夫!だって」
せーちゃんは大輪の花のような笑顔を浮かべる。
「ミナくんと一緒だったら何処でも嬉しいから!」
眩しい笑顔に見惚れる。嫁が可愛すぎて(ry
◆◇◆
「ここが目的地だよ」
「おー!凄い大きい!」
やってきたのは嶋崎区にある巨大な水族館「嶋崎海遊館」である。多種多様な海の動植物を見られるだけでなく、実際に触れ合えたり、イルカのショーが見られたり出来るカップルに大人気な水族館である。ショッピングモールと併設しており、一日中ここで過ごす事も出来る。
ユズと藤代が一緒に行って楽しかったと言っていた。藤代はユズに片想い歴10年以上のベテラン(?)なため、顔を真っ赤にして恥ずかしそうにしながらとても嬉しそうにしていた。あの2人まだ付き合っていないはずだが仲が大変よろしいようだ。くっつくのも時間の問題かな。付き合えたら盛大に祝ってやろう。三肉(三種の肉盛り)定食大盛り(税込み2,000円)でも奢ってやるか。
「カップルに凄い人気らしいからせーちゃんと行きたかったんだ」
「えへ、えへへ。私と行きたいって思ってくれたんだ、ミナくん好き、大好き♪」
せーちゃんの「好き」の一言で心臓を貫かれる。クリティカル。会心の一撃だ。大胆な告白は女の子の特権である。一度心臓が止まりかけて再び動き出す。まだ、中にすら入っていないんだからな。死ぬのはまだ早い。
「俺もせーちゃんが好きだよ。さて、中に入ろうか」
「うん!行こう!ミナくん!」
せーちゃんがグイグイ手を引っ張って来る。良かった。一先ずは喜んでくれたみたいだ。せーちゃんに手を引かれながら、嶋崎海遊館の中に入る。
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