二二章 すべてが石に……!
そして、運命の日はやってきた。
ク・ブライアン
フィン・ブライアン
そして、王立アカデミーの校長に
三つの騎士団が中央広場に結集し、魔王エーバントニアの
ダナ家は燃えるような
ミレシア家は
そして、王立騎士団は
赤と白と黒と金。
色鮮やかなの
ク・ブライアンとフィン・ブライアンがそれぞれの騎士団の先頭に立った。
どこまでも張り合うつもりか、ク・ブライアンは見事な
ク・ブライアンの『ク』というのは伝説の半神半人の英雄ク・ホリンの『ク』であり、力を
一方、フィン・ブライアンの『フィン』とは『白』という意味で聖なる色だ。
両家の
そして、両家の
ふたりのブライアンが前に進みでた。
ふたりの
「
その
「
「罪を認める心すらなきケダモノどもめ! きさまらがあくまで
「弱いイヌほどよく吠える。
「我らは平和を望むが、きさまらがやるなら相手になる!」
「フェア・プレイこそ
「きさまらがやった!」
「きさまらだ!」
オペラ歌手のような
「やめぬか!」
王立騎士団の団長だった。
それまで黙って聞いていた王立騎士団長がついに耐えかね、口をはさんだのだ。
一歩、前に進み、ふたりのブライアンを分ける
「貴族同士の
その
「黙っておれ! これは三〇〇年に
「その通り! あくまで
「おもしろい! 平和な空に浮かび、
三者とも一歩も引く気はない。
武力によって相手を
それしか考えていなかった。それができるだけの力が自分にあることも
その様子をエルとニーニョも
ふたりはその様子を見て
「よし。行くぞ、エル。おれたちで戦争をとめるんだ」
「もちろんよ」
ニーニョが言うとエルも力強くうなずいた。
ニーニョがエルを肩車した。その上から
もちろん、風向きは考えてある。
計算通り、
最初に気がついたのは
やけにきつい、頭の痛くなるような
騎士たちはその
ギョッとした。そして、
その
「
エルとニーニョは少しでも
さらに、わざと声を
「
ク・ブライアンが
エルとニーニョは気分を出してつづけた。
「その通り。
わざとらしく両腕を大きくあげる。いきなりの動きにエルを肩車しているニーニョはよろめいたけど、なんとか踏みとどまった。
――ノリノリなのはいいけど、少しは
思わず心のなかで
エルは
うまくいっている。
エルはそう思った。だけど――。
――なんでこんなところに子供のイタズラが?
おとなたちはそう思って
本人たちだけはなかなかの
もし、これがハロウィンの
エルとニーニョにとってはそうであって
エルとニーニョはうまく行っていると
「いまこそ
それは、まったくただの
ただ、
それだけのはずだった。
それだけでおとなたちは
ふたりが叫んだとたん、世界は灰色にとざされた。
すべてのものが石へとかわっていた。
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