第7話 忘れられた声


 あこがれていた友達。


もう一人は嫌だ。

 でも、僕は……

 でも、僕のせいで今井君がいじめられるのは嫌だ……

 もう、いじめられたくない……


僕が友達なんて作るべきじゃないんだ……

 そう思っていても、僕は今、彼と、今井君と、友達になりたがっているんだ。

 思ってしまってはいけないのに……


「ご、ごめんね。突然、今日来たばかりなのに友達になってほしいだなんて……」


 答えが出せなかった。

そんな時、今井君は哀しそうな目でそういうと、教室の方へと戻っていく。


 ああ、僕は、僕はまた……

いや、あきらめちゃ駄目だ……

 答えは、決まった。

今井君の腕を掴むと、僕は声が出せないのに、口を動かす。


「とも、だ、ちに、な、って、ほ、しい」


 今井君も、僕も、驚きだった……

ぎこちなさはあった。


でも、何年間も、出なかった声。


僕は今、声を発せた。


ずっと、忘れられてきた声を。


”忘れられた声を”今、発することができたんだ……

涙でいっぱいになる。


「ありがとう。勇気を出して、しゃべってくれて」

今井君の声はとても優しかった。

「よろしく。みのる君」


今日、僕の人生は変わった。

いつまでも塞ぎ込んではだめだ。

勇気を出そう。

今日、僕はそう思った。

                               一時的に終わり


~あとがき~

今回は多少無理やりに終わらせましたが、確実に修正しますし、皆様がまた読みたいって言ってくれたら、続きを書きます!


なので、たくさんのコメント、アドバイスを待っています。

(コメ稼ぎじゃないよ)


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