体育

「あやなっちー。次は体育の授業だから、いっしょに着替えに行こうねー」

「えっ?ゆうなっちといっしょに?」


「そうだよー。はやく行こうねー」

「えっ?ゆうなっちといっしょでいいのー?ほんとー?」


「ほんとさー。知念先生に

『白熊さんと体育の着替えも、いっしょにするように』

って言われてるさー」

「えーっ、そうなのー?」


「だから、はやく、いっしょに女子更衣室に行くよー」

「えっ?...わかったー」


「ほら、はやくはやく、こっちこっち...」

「は~い」


「前の中学では、どうだったの?体育の着替えは...」

「前の中学では、中1になったすぐの頃はちがうけど、後半からは女子のほうで、女子といっしょに着替えしてた...」


「そうでしょー。きっと、前の中学の先生も、知念先生に、あやなっちのことを言ってくれてたのかもよー」

「あ、そうなのかー?!」


「体育の授業も、女子といっしょにやってたの?」

「うんっ、中1の後半からは、女子といっしょに、女子のほうで、やってた...」


「そっかー。だから、知念先生も

『白熊さんは、最初から、体育の授業は、女子のほうでやってみるから...』

って、うちに話してた...」

「うちも、女子のほうに慣れてるしな~」


「よしっ、行こう!知念先生の体育の授業は、めっちゃ面白いよー」

「うわっ、ほんと?楽しみー。今日は何だろう?」


「今日は陸上あたりかな~、きっと...」

「陸上かあ、走るのかな?」


「走るんだよ、たぶん」

「よしっ、走るぞー。走るの好きだし」


「あはは」

「あはは」

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