そろそろ家に近づいてきた

「あやなっちは中1の時、どんな絵を描いてたの?」

「えっとね...可愛いキャラクターの絵とかかなー」


「可愛いキャラ?」

「うんっ、自分でつくり出したりして、おっきな紙に描いてた...」


「へぇー、そうなんだ」

「あとは風景画も描いたよっ」


「風景画?」

「うんっ、中1の時に住んでたとこには、近くにお城もあったから、お城とか街の絵を描いたりしてた...」


「えー、お城のある街だったんだー」

「そうだよー!で、その街の風景画で、中学生絵画コンテストの金賞を受賞したんだ」


「えー、すごいー!金賞かー」

「えへへ...」


「それは、美術部に入らないと、もったいない...」

「あはは...」



「あ、もうすぐ、うちは、この道を右に曲がるから...」

「あ、そっか...」


「あやなっちは、この道をまだまっすぐでしょ...」

「うんっ、そだよー」


「じゃあねー」

「あ、そうだ!今、絵を描きたくなってきた...」


「え?今?」

「うんっ」

カバンからスケッチブックを取り出す。


「おおーっ!スケッチブック持ってるんだー」

「あはは...あのベンチに座ろう」

ササッと、あたりの風景を描く。


「うわっ、めっちゃ上手さーっ!」

「ほんとー?」


「ほんとほんとー」

「沖縄は、いろいろ描くものあっていいなー」


「そうでしょー!沖縄に来てよかったー?」

「うんっ、めちゃめちゃ良い感じー」


「あはは...」

「あはは...」

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