勇者？めんどくさいのでパスで

第19話 婚約理由

,,,,,,？

王は戸惑った。

「ここは地下牢だが,,,」

「,,,ここでいい。外に出ると迷惑をかける。」

心優しい魔王は言った。

魔王は誰よりも理解していた。

自分は強すぎる事を。

自分の力は破壊をもたらす事を

「,,,それにルイダも居るから。」

,,,そんなことは考えてないかもしれない

この子は本当に大魔王なのだろうか。

僕からすればかわいい猫みたいなんだけど。

その証拠にいつの間にか牢の中にテレポートして、僕にベッタリくっついている。

しかし、なぜ今日初めて会ったばかりなのにこんなに距離が近いのだろう？

先程登場した時は皆との距離感が遠かったのであれが普通なのだろうが,,,,,,

「ディアはなんで僕と婚約したんだい？」

考えるのがめんどくさくなった僕は直接聞いてみることにした。

「,,,,,,初めて,,,,,,かわいいって言われた,,,から,,,。」

なぜこんなにも可愛いのに初めてなのか？

だからと言ってなぜ直ぐに結婚なのか？

謎は深まるばかりである。

「うーん、なんで僕がこんなに好かれてるのかわからん」

「,,,,,,,,,ホントにわかんない？」

ディアが首を傾けて僕に問いかける。

しかし考えても答えは出ない気がするので正直に答える。

「うん、分かんないや。」

「,,,,,,そういうとこ。」

問の答えにならない事を言いながら、ディアは僕の腕に抱きつく。

そんな甘い空気を国王が切り裂いた。

「あのー、そろそろこちらの話に戻って来て頂いても？」

放置されていたおじさん達は今にも砂糖を吐きそうなげんなりした顔をしていた。