第9話
弱中強が、ボタンの押す力加減によってあるようだ。
強は、全力でボタンを押さなければならない。
もっとも、俺の全力の力で押した場合を強と言ってるだけで、
これよりも強い押し具合があるかもしれないが。
メイド少女のボタン捌きで、ディスプレイの中のメイド少女が、ミルクを
ディスプレイの中の俺に飲ませようとする。
果たして、これで現実世界での俺がミルクを飲む事になるだろうか。
ミルクぐらい、普通に飲ませられないのか。
この異世界は。
ボタンの押し具合が、タイミングが上手くいくと、ミルクを飲んだような気になる。
やはり、ディスプレイの俺がミルクを飲めば、俺がミルクを飲んだ事になっているようだ。
普通にミルクが飲みたい。
満足にミルクを飲むと、ゲームが終了する。
「良いボタンの押し具合よ諭記雄」
そりゃ、どうも。
さて、ミルクも飲んだような気がするし。
両親のゲームの続きを観戦しよう。
しよう。なんだが、眠い。
赤ちゃんだもんなぁ。
「ねんねしようね諭記雄」
俺は、メイド少女に部屋の外に連れていかれる。
そして、両親は運ばれていく俺の事など気にも止めていないようだ。
これが、異世界か。
「赤ちゃんのー仕事はー」
「寝る飲む泣くー」
メイド少女が、歌いながら俺を運んでいる。
まぁ、彼女のいう事は最もだ。
今は寝ようか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます