第5話 ドジな俺

時空の狭間から飛び出した俺は、今度こそ!!


上手く着地を…とはいかないか…

 

 あいたたた…何度か経験してるけど相変わらず着地が読めない。そもそもいきなりの地面だからね。


さーて、お馴染みの周辺の様子をと。


ここは、うーん、海岸線か。


 だとすると、俺の強い思いから例の無人島かな。ありきたりの風景だからね。反対側に出ると位置関係不明だ。


 おっ、後ろ姿で解る。かなり、どストライクの美少女が!!


 美咲のお兄さんを探しに来たんだから、とりあえず情報を集めないと。何よりも情報必要だ。うん、だから聞くんだ。可愛いからとかでなく情報がほしい。


 美咲、解ってくれよな。決して可愛いからじゃない。


 それにしても、これほど後ろ姿で、どストライクだからじゃない。


【すみません、ちょっと聞きたいことが、怪しいものではなく、未来か過去からある人を探しに来たものです】

 

 あれ、聞こえないのかな?なんか音楽🎵聞いてるのかな?


 回り込んでみてもいいけど、びっくりするよな。とかいって、肩を叩くのもな。


【あのー、すみませーん!!聞こえますか?】


 もう!!回り込むしか…あっ、足下に🐇が、危ない!!


いてて…ふー、踏まずにすんだ。良かったー。


ん?この柔らかいのは?太ももか?


やばい!!転んだはずみで…


【すみません!!わざとでなく、その…えっ?あっ?るいさん?るいさんですか?】


その美少女は動じもせず、


【ん?裕二くん?えっ!!なんで?】


 るいさんだったのか!!やはりどストライクだ。くそー、彼氏羨ましいぞ。


【あの、実はある人を探しに。美咲のお兄さんなんですけど。いつものツアーで行く無人島付近で消息を絶ったからもしかしてと】


【消息?あの洞窟に行ったってこと?】


【はい。るいさんは?彼氏さん見つかったんですか?】


【ううん。行ける範囲でジャンプしたけど。ほんと帰ってきたらぶっ飛ばす!!こんなに心配かけて】


そうか。見つからないのか…


【裕二くん、今ね、私はジャンプ暫く出来ないと思うから。一緒に探すよ。その人】


【体調は?無理しなくても】


【大丈夫。ただ海見てるだけじゃ退屈。それに裕二くんも友達いた方が安心でしょ?】


【友達…そうですよね…】


【なーに?不満?じゃ、この時間軸の間は私が彼女になってあげようか?】


マジ?それは確かに都合いいかも。


 何かとカップルって都合いいね。行動もしやすいからね。と、それは俺都合だけど。


 美咲、ごめん。これは仕事だから。使命だから。解ってちょうだい!!


じゃ、契約成立ってことで。ウキウキ!!


【じゃ、この時間軸の間のみってことで。お願いします】


【はーい、裕二くーん❤️よろしくね】


か、可愛すぎる!!


【で、私が彼女になったのはいいけど、膝枕はもういいかな?ちょっと足痺れてきちゃった】


えっ、あっ、これは失礼!!


【ごめんなさい。俺ってなんて図々しい…】


【別にいいよ。彼氏もよくやってるし】


な、な、な、なんて、なんて、羨ましい!、

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