店内で食料を
「期間限定!ブラックハロウィン風アイスクリーム」と書かれた垂れ幕が、ボロボロになって地面に落ちている。
化け物が潜んでいるかもしれないと、警戒しながら自動ドアに近づき、俺は足を店内に踏み入れた。
異様な静けさの中、いつも通りの店内放送が俺の心を安心させてくれる。
化け物から逃げる時に落としてしまったのであろうハロウィン仕様の品物が入ったビニール袋。他にもガラスの破片、カップラーメンとか、色々床に落ちまくっている。
そう、あの巨大地震が起きた二日後とかに大体流れるコンビニの映像と、荒れ具合が一致している。いや、それ以上にメチャクチャかもしれない。
本当にこの世界に俺以外の生存者がいるのかすら疑いたくなるような空気感だ。
勿論、店員アルバイトとか、客の姿は何処にもない。ここの店舗、駅も近いし、緊急事態でなかったら千客万来だっただろうに。
まあ取り敢えず、買い物かごの中に、半年以上保管しておけそうな、カップラーメンと、空腹になった時に食べる用の昆布のおにぎりを放り込んだ。
他にも、さっき垂れ幕に書いてあったアイスとか、色々買いたい物があるが、大量に購入すると、持ち運びが困難になるので、現段階ではこれ以上買うのを控えておこうと思う。
次、日用品コーナー。武器を買う予定だ。
軍手。武器ではないが、人命救助とか、瓦礫を持ち上げて攻撃とか、それ以外にも結構役立つことがある。
他の武器も、できれば、持ち運びやすいのがいい。
そして見つけたのが、サバイバルナイフ。持ち運ぶのに便利そうな形状のやつだ。
小型の生物ならこれで仕留められるような気がする。
leve.1〜level.5くらいの敵が出たときには、これで戦おう。
俺はナイフ、軍手をかごに入れ、日用品コーナー、レジを通り過ぎた。
もう少し巨大な的に対抗する用の武器は、どこか時間が空いた時にアウトドア用品店とかで買おうと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます