1319 ラストに向かう進行状況
人に興味を持たす事が得意な眞子。
それを今後の3B-GUILDのライブにも取り入れて貰おうと思い、秘かに指南するのだが。
その圧倒的な経験値の差に、3B-GUILDのメンバーが呆気にとられてしまい……
***
「由佳ちゃん。由佳ちゃん」
「あっ……」
「シッカリして由佳ちゃん。これは私のライブじゃなくて、3B-GUILDの大切なライブなんだよ。呆けてる場合じゃないよ」
「……眞子ちゃん?でも、これって……」
「うんうん。言いたい事は解るよ。だから後で、なんで、こんな事をしたか、ちゃんと事情は説明するから、今はライブに集中して」
「えっ?あっ、あぁ、うん」
「それと後ね。この後は、絶対に私にネタを振っちゃダメだよ。じゃないと、全部ファンを持っていっちゃうよ」
「えっ?あっ、あぁ、うん」
「OK?じゃあ、此処からは頑張って、みんなを仕切ってみて」
「あっ、あぁ、うん」
ハイ、じゃあ、これでお節介な事は終了ね。
此処からは、ダンスと歌にだけ集中させてライブを盛り上げていかせて貰いますので。
でも、もし、今日、私がやったマイクパフォ―マンスやパフォーマンスの中で、なにか得る所があったらドンドン持って行って下さいな。
そうやって私も、沢山お邪魔していたライブのHELP中に、人から一杯技術を盗んできましたからね。
使える所は上手く使って下さいな。
私を、この場に呼んでくれた、ささやかなお礼ですから……
全然お礼にも成ってないかも知れないけどね。
ははっ……
***
……っで、この後は。
私は必要以上の事を語らず。
公言通り、黙々とダンスと歌にだけ集中して、曲がドンドン進んでいく。
今現在。
6曲目『ミラクル☆パジャマパーティ』
女の子が集まって、パジャマで本音をトークするコミカル系な唄。
もっと解り易く言えば、修学旅行に行った時の感じを歌った曲かな。
7曲目『握りしめた、その手の暖かさ……』
冬の季節に、初めて手を握って貰った時の嬉しさと、温かさを噛み締める曲。
上手く女の子の初々しい心理を描いてるので、とても共感しやすい良い曲だと思う。
8曲目『モダンタイムス』
一応、ダンスミュージック系の曲なんだけど、現代風の曲ではなく。
どちらかと言えば、明治や大正に流行ったダンス曲をメインにして、今風に、ちょっとアレンジを加えた曲。
結構、レトロなオシャレ感がある曲ですね。
此処で木根さんがステージ上に残りトークをして、再び、他のメンバーは衣装チェンジ。
9曲目『苺壱得(一期一会)』
1つしかない美味しそうな苺を、女の子が取り合う歌。
女の子の、美味しい物への飽くなき探究心を唄った曲でもあるね。
女子にとって美味しい物と出会うのは、まさに『一期一会』と言えなくもないからね。
10曲目『君と僕の秘密文書』
ネタをばらしてしまえば、ただの交換日記をしてるだけの曲なんだけど。
最初は、なにやら秘密臭い歌詞を匂わせてみたり、ミステリアスな演奏で謎めいた雰囲気を醸し出しておいて、途中で、実は、ただの交換日記だとバラすトリック系の曲だね。
これは中々上手く作られた構成の曲だと思う。
11曲目『小学生の夏・中学生の夏』
小学生だった時とは違う自分。
ちょっと大人になった女子中学生の心理を描いた曲。
この曲も、女子なら共感値が高い曲だとは思うんだけど。
3B-GUILDのファンの人って男性が多いので、そこは女子の様に共感値を得るよりも、男性陣なだけに『あぁ、そんな風に小学生と中学生の女子では心理の違いがあるもんなんだぁ』って言うのを感じて貰える曲なのかもしれないね。
12曲目『能天気☆パラダイス』
アホな子の歌。
ナンデモカンデモ、適当に生きてる子の歌。
それ故に曲調も何処かアホっぽく。
明るさと、happyさを前面に押し出された曲の様に思う。
いや、ちょっと待って……この曲って、ひょっとしてなんだけど、私の事をモチーフにしてませんよね?
違いますよね?
……っとまぁ、最後の12曲目が、どうにも腑に落ちないような悪意を感じる所ではあるのですが。
そこについては、これ等の曲すべてが崇秀さんによって書かれた曲だと言う事を思い出したので、その時点で妙に納得して、即座に追求するのは諦めました。
追求したら追求したで。
なんか私だけが、受けなくても良い余計なダメージを食らいそうな気がしないでもないですしね。
そこには悪意なんてものはなく、きっと気のせいなのでしょう。
……っでまぁ、そんなこんながありながらも。
私も、佐藤さんの力沿いも有って、なんとか此処まで歌の方も、ダンスの方も致命的なミスもなく。
最初にステージに上がらせて貰った時のヴォルテージを上手く継続する事に成功し。
後、『叶う願いが有るならば……』って言う、しっとりしたスローバラードな曲を一曲残す所まで到達しました。
なのでまぁ此処からは、恒例のラストソングに向かう、ラストコールが入るところですね。
……にしても、あれですね。
ダンスと、歌を同時にこなすのって、本当に疲れるね。
その上、アイドルのライブ故に、常に笑顔を振り撒いていなきゃいけない訳ですからアイドルって言う職業は本当に大変だと思い知らされましたよ。
何処をどう転んでも、超いい加減な私には向いてないや。
ははっ……それ以前の問題か。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
なんとかかんとか、ライブも終盤に差し掛かってきました♪
さて、そうなると、まだ1つだけ解決していない問題があるのですが。
そこに3B-GUILDのメンバー達は気付いているのでしょうか?
もし忘れてたら、結構、大変な事に成っちゃうのですが……
次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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