1314 アイドルユニットらしい可愛い演出

 アイドルユニットの演出や、観客の質に少々戸惑う中。

とうとう眞子がゲストとして呼ばれる5曲目までが終了した。


なので当然、素直ちゃんがマイクパフォ―マンスを開始したのだが……


***


「皆さん、こんばんわ~~~!!」

「「「「「「こんばんわ~~~~!!」」」」」」


うわっ、これは凄いね!!

曲を止めた後の素直ちゃんのコール1つで、会場内のほぼ全員が、大きな声で、ちゃんと返答してるよ。

それに、観客の皆さんの上げた声が、波みたいになってステージに押し寄せてきてる。


中々の一体感を醸し出してる感じだ。


……ただね。

こうやって冷静に成って3B-GUILDのライブを見ていると、これ自体は、そんなに特別な光景って訳でもない様な気がしてきた。

ライブでの盛り上がり方が早い方だとは言え、この光景自体はライブ会場では良く見る光景だからね。


それを=関係に置き換えると。

アイドルユニットのライブとは言え、普通のライブと、そんなに変わらないって事かぁ。


なら『熱気の違い』を、そんなに意識する事もないかも知れないね。


まぁ、可愛い演出しなきゃいけない問題については、まだ全然解決してないけど。

私は少しアイドルユニットのライブと、普段のライブを分け隔てし過ぎていたのかも知れない。



「今日は、僕達3B-GUILDのライブへ来てくれて、ありがとうございま~す♪」

「「「「「「ありがとうございま~~~す♪」」」」」」

「「「「「「来たよぉ~~~~!!」」」」」」

「「「「「「昨日も来てたよぉ~~~~~!!」」」」」」

「「「「「「ライブがあれば、毎日でも、みんなの顔を見に来るよぉ~~!!」」」」」」


へぇ~~~~、今度の返答は、さっきの一体感とは別物で。

なんか争う様に、観客の皆さんのコールがUPするシステムに成ったね。


中々解り易いアピールです。


けど、これも、普通と言えば普通だね。

此処も冷静に判断すれば解る事なんだけど。

ライブを観に来て下さってる観客の皆さんの心境とすれば、誰だって、ソチラを、ご贔屓のアイドルに向いて欲しいもの。


そりゃあ、アピールも強くなるってもんですよ。


なら、此処も『オタクさん』を、変に意識する事もないのかも知れないね。


なぁ~~~んだ。

だったら、なにも意識する必要性はないみたいだね。


これなら、おかしな慢心さえしなければ、大きなミスに犯す事もないだろうし。


行ける。

私でも行けそうだ!!



「ありがとうございます。あの、これ、皆さんからの声援へのお礼って訳じゃないんですが、良かったら受け取ってください」


あっ……なんか、そう言った後。

籠から、なにかを取り出し素直ちゃんが、客席の方に向かってパラパラとそれを投げ始めたんだけど。


なんだろうね、あれ?


特殊なイベント?


まぁ、それにしても、あれですね。

素直ちゃんの投げた何かに向って、観客の皆さんが凄い争奪戦を起こしてますけど、大丈夫なの、これ?


我先に取ろうとして揉みくちゃに成ってるじゃないですか。


本当に大丈夫なの、これ?



「あっ、あの、慌てなくても、皆さんにお渡しする飴はまだまだ一杯有りますから、怪我をしない様にして下さいね」


あぁ……あれって飴なんだ。


でも、なんかこれって。

どこかの芸人さん(山中君じゃない人)が、舞台上で同じ様な演出をしてた様な気がするんですけど……気のせいかなぁ?

(因みに、飴を投げる演出をされていた芸人さんは【ビッキーズ】さんで、今現在、その片割れである須知さんは新喜劇の座長です)



「「「「「「素直ちゃん!!コッチも頂戴!!」」」」」」

「あぁ、はい、わかりました」

「「「「「「コッチも、コッチも!!」」」」」」

「あぁ、はい。今そちらにも向かいますね」

「「「「「「コッチも欲しい!!コッチにも投げてぇ~~~!!」」」」」」

「あぁ、はい。すみません。あぁ、じゃあ、此処からは3B-GUILDのみんなで、今から、お渡ししますんで、ちょっと待って下さいね」


ププッ……完全に('ω'*=*'ω')はわわ状態になっちゃったね。

そりゃまぁ考えてもみたら、この大人数に向かって1人で飴を投げ続けるのなんて到底無理な話だし。

もしそれを完遂出来たとしても、そのイベントが終わる頃にはライブの時間が終わっちゃいそうだもんね。


……っで、まぁこの後は順当に、3B-GUILDのメンバー全員で飴を投げるサービスを開始したんだけど、これ自体も中々好評の様で、お客様は結構な確率で満足を得てる様子。


けど、そんな折、二階席の方からトンデモナイ要求が飛んできた……



「「「「「「届いてないよぉ~~~素直ちゃん!!頑張って、此処まで投げてぇ~~~!!」」」」」」


……なんて、どう考えても無茶な注文が齎された。


けど、そんなもの、女の子じゃなくても、普通に届く訳ないじゃん。

成人男性でも、早々に届く人なんていないと思うよ。


もし二階席に届く可能性があるとしたら。

それこそイチロー選手か、松阪投手。

若しくは新庄選手ぐらいの超一流の遠投力があるプロ野球選手ぐらいのもの。

なので、こうなったら、彼等をゲストで呼んで貰うかい?


まぁ仮に、それが実現出来たとしても。

完全に【3B-GUILDの面々から飴を貰う】っと言う、一番大事な趣旨からは外れちゃうんだけどね(笑)


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


こう言うアイドルユニット特有の可愛い演出を書かせて頂いたのですが……皆さんは、どう感じて頂けましたか?


まぁ少々危ない演出ではあるのですが。

ステージ上に居るアイドルから、直接なにかを貰える機会と言うのは少ないので。

私個人としては、少々揉みくちゃにはなりますが、悪くない演出だと思っております。


熱狂を表すパラメーターみたいなものにもなりますしね(笑)


あっ、因みになんですがね。

この今投げられてる飴は、グッズ販売所でも売られていますので。

是非、飴を取れなかった観客の皆様は、そちらでご購入下さい(笑)


さてさて、そんな中。

二階席の観客の皆さんから『こちらに届いてない』っと言う、冗談半分の様なクレームがあった様なのですが。


これ、どうやって解決するんでしょうね?


次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る