1313 3B-GUILDライブ開催!!……なのに眞子は
素直ちゃんの卒業を、みんな納得した上で円陣を組み。
さぁ、気持ちを新たにライブを開催だ!!
***
会場内に漂う……熱気。
押し寄せてくる……期待感。
ライブ開始直前の得も言えぬ様な独特な雰囲気が、此処武道館内には早くも渦巻いていた。
私の大好物な空間が、そこには待ち構えている。
……ただね。
そんな最高な状況の中にあって。
何故か私は、いつものライブとは、少し様相が違う様な気がしてならなかった。
なんて言うのかなぁ。
通常のライブで感じている『熱気の質が違う』って言うか、ライブ会場から溢れ出してくる熱気には、ちょっと異質なものを感じるんだよね。
兎に角、肌で感じるものが、なにか少しだけ違う様な気がする。
……って言いますのもね。
普段、私がHELPで参加させて貰っているライブって言うのは、基本的にライブハウスがメインであり。
そのジャンルも、典型的なロック系列のバンドのHELPに参加させて貰ってるケースが多いから、観客の皆さんの男女の比率が、比較的均等なんだよね。
解り易く言えば、男5、5:女4、5って処なのよ。
けどね。
この3B-GUILDのライブに関しては、アイドルユニットなだけに圧倒的に男性比率が高く。
比率が男8:女2ぐらいの割合。
この時点で、普段のライブでの肌で感じる熱気の質とは明らかに違い。
音楽を楽しむ為のものと言うよりは、男性視線から生じる、可愛い女の子を愛でるのが目的の様に思えるのよ。
それ故に、完全に今までのライブとは別物だと感じているのかもしれないね。
その上、さっきも言った通り、3B-GUILDは人気のアイドルグループだから……そう言う系列の『アイドルオタクさん』が多く犇めき合ってる。
まぁまぁ、別に、それをどうこう言う訳じゃないんだけど。
オタクさんって、1つの事を『これだ!!』って決めたら、それ以外は一切なにも見ずに一直線に向かって走る傾向が有るでしょ。
だから、此処に関しても、どんな風にライブを盛り上げてくるのかも良く見えていない状況。
私が幾ら『元オタク』だったからとは言え、コッチ系の『アイドルオタクさん』の事は良く解んないですからねぇ。
まぁ結論から言えば、この場に於ける『異質な存在』は『私自身』なのかも知れない。
それにしてもなんだね。
こんなにも、なにもかもが解らない様な感じで、不安になるライブを迎えるのは久しぶりですね。
まさに要領が解らないだけに、これはかなり苦戦しそうだ。
そんな感じなので、異質な熱気を見せる観客の皆様が気になって、少しだけ上手くやる自信が無くなってきた。
私なんかを、この場に受け入れて貰えるものなんだろうか?
本当に不安だ。
***
……そんな私の不安を他所に。
会場の方では『ド~~~ン!!』っと言う物凄い大きな音と共に、大砲の様な物から紙吹雪が観客席に向って打ち出され。
「「「「「「うわああぁぁあぁぁあぁあ~~~~~!!」」」」」」
……っと、これまた大きな歓声と共に、観客の皆さんがステージに向って有らんばかりに熱気をぶつけ。
3B-GUILDのライブが開催される。
そこで、まずオープニングに奏でられた曲は、文化祭で唄った新曲『Running go school』
朝食を摂れなった遅刻間際の女の子がパンを咥えながら慌てて登校してたら、曲がり角で男の子とぶつかって、恋をするなんて言う、なんとも昭和から有る様な漫画的でベタなシュチュエーションを面白おかしく表現した、ちょっとコメディチックな曲。
それでその女の子の心理的な部分をシッカリ補完しているから、3B-GUILDの曲の中では人気の高い曲でもある。
当然、11月に発表された新曲と有って、今現在トップチャートに4週連続一位を独走中。
……っとまぁ、そんな曲が、オープニングの一曲目なんだけど。
そのステージの入り方が可愛いんだよね。
イントロ中に、3B-GUILDのメンバーが、素直ちゃんを先頭に11名と、大谷さんを先頭10名が左右に分かれてステージインし。
ステージの真ん中で、素直ちゃんと、由佳ちゃんの両者が、お互いの頭をぶつけて全員がコケる。
それで更に、先頭の2人が口論をしているフリをしている内に、他のメンバーは列を崩しながら、その場を離れ、各々のポジションに移動。
その後、直ぐにAメロに入って曲が始まる。
……っと言った風な演出で、オープニング曲を唄い出す。
まぁあれだね。
決して凝った演出って訳じゃないんだけど、上手く3B-GUILDの可愛さを表現出来てると思うので、中々GOODな演出だとは思う。
……ただ、それだけに、またしても、なにやら不安が募る。
私……ライブで、あぁ言う可愛い系の演出をあまりした事ないんだけどなぁ。
大丈夫なの、これ?
あぁ、因みにですがね。
私自身は、まだステージインはして無いですよ。
なんか素直ちゃんの話じゃ、オープニングから5曲目を3B-GUILDメンバーで一気に唄い。
それ以降に私がゲストとして呼ばれる構成に成ってるんだってさ。
だから今は、運命と一緒に、ステージの脇でライブの成り行きを見守ってる状態。
でも、こう言う待機させられてる時間って言うのは、結構なプレッシャーが掛かるから、出来れば、早く呼んで欲しいものですね。
なんか息苦しくなってきた。
***
……っでまぁ、そんな感じの心境の私を他所に。
一曲目から、武道館内は、早くも絶叫する人が出る程の大きな盛り上がりを見せ始めている。
いきなりテンションの高い系のライブだ。
それで、その後も。
2曲目『独占欲の宝箱』
勘違いした女の子の、滑稽な独占欲をコミカルに唄った歌。
3曲目『ワザと遅刻して、デートに向おう♪』
男の子が、待ち合わせ場所にちょっと早く来て待ってて欲しい。
……と思う、女の子の、ちょっとした可愛い願い込めた歌。
此処で、一旦衣装チェンジが行なわれ。
4曲目『リスキー・リブラ』
2人の男の子に言い寄られ。
危険だと解りつつも、天秤を掛けちゃう女の子の気持ちを唄った歌。
5曲目『放課後シンデレラ』
学校とは違う自分を探して、街に繰り出す女の子の歌。
……等々を、観客の皆さんのテンションが高いまま連続で唄い。
たった5曲で、会場内は、かなりの熱気に包まれ、ヴォルテージは、既にMAX状態を迎え始めていた。
そんな会場の状況を、私の横で、真剣な眼で見守っていた運命は『眞子……凄いね』っと呟いていた。
まぁ……そんな中ですね。
予定通り、5曲目が終了した後、素直ちゃんが、一旦、曲を停止させた。
それでなにやら、ステージの脇の用意されていた籠を持って、マイクパフォーマンスを始める。
まぁ此処は、定番の挨拶をする所なんだろうけど。
その素直ちゃんが手に持っている籠は……一体、なんだろうね?
なにを意味するんだろう?
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
ユニット内に隠されてた問題が多発しましたが。
それをある程度解決した上で、気持ち良く3B-GUILDのライブが開催されましてね♪
えがった、えがった♪
……っと、そんなライブとは裏腹に、何故か眞子がやや弱気な発言をし出しました。
まぁまぁ、本編でも本人が語った様に、普段やってるライブがライブなだけに、こういう弱気な気持ちに成るのは致し方ない事なのかもしれませんが、参加を決めた以上、どうにかして、このテンションに合わせていくしかありませんので、此処はプレッシャーに負けずに頑張って欲しい所ですね。
さてさて、そんな中。
ライブの方は5曲目まで進み。
此処で素直ちゃんのマイクパフォ―メンスが入る様なのですが。
その手にした籠は、一体、何をする為の物なのでしょうか?
次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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