1285 佐藤さんと3B-GUILDのみんなが居る控室に行ってみよう

 武道館の前で偶然出会った佐藤さんを連れて、3B-GUILDのみんなが居る控室に。

さてさて、なにも起こらなきゃ良いんですが……


***


 そんな風に15分程、佐藤さんと話した後。

関係者の専用出入り口から、3B-GUILDのみんなが居るであろう控え室の方に向って廊下を渡り歩いていく。


その間、私は、誰であろうと行き交う人には、必ず丁寧な挨拶をしていった。


まぁこれ自体は、普段から心掛けてる事なんだけど、最近は『丁寧』さが少し足りなかった様な気がしたからね。

だからこれは、今までの慢心して堕落した心を、少しでも早く修正しようと思っての事。


……っで、此処で1つ思い出した事は『丁寧に挨拶をしたら、相手方も丁寧に挨拶を返してくれる』っと言う事実。


勿論、武道館の中には、仕事で来られてる忙しい方が多いので、全員が全員、私にキッチリとした対処してくれるっと言う訳には行かないんだけど。

それでも最低限は、頭をペコッと下げて会釈はしてくれる。


ヤッパリ、こう言うの良いよね。

どういう形であれ、色々な人と接するのは楽しいしね。


……まぁそんな風に少し時間が掛かりながらも、漸く素直ちゃん達3B-GUILDの控え室に到着。


扉を『コンコン』っと軽くノックをしてから、中に入らせて貰う予定。



「は~~い、何方でありんすか?」

「おはよう、眞子だよ。今到着したよ」

「眞子様♪」


あの……木根さん。

イキナリでなんなんですが、その『眞子様』って言うのは辞めて貰えませんかね?

様付けで呼ばれるのは、世間的なイメージでも、あまり宜しく有りませんから。

寧ろ、様付で呼ばれて、なんの問題ないのは『奈緒ネェ』ぐらいのもんですしね。


なんて無駄な事を思いながらも『ガチャ』っと、控え室の扉が開いた。



「おはようございます、眞子様♪」

「えぇっと、あの、おはよう」

「さぁさぁ、早速、中の方に、ズズズイっと、どうぞでありんす。皆が首を長くして、眞子様をお待ちしております故」

「あぁ、はぁ……そうだね」


それはそうと琴ミン……ヤッパリ、そのキャラの方向性って間違ってない?

前から言おうとは思ってたんだけど、そのキャラ、なにキャラか、よく解らないよ。


木根さんって、一体どこに向って邁進してるんだろうね?


まぁ、そんな大きなお世話な事を考えながら控え室にお邪魔したら、全員が整列してるのは何故?


リハが終わって、最終準備に忙しい時間の筈なのに、君達は、なにをやってるのかな?


なんか非常に嫌な予感が……



「眞子ちゃん。ようこそ3B-GUILDへ♪」

「「「「「「ようこそ、お越し下さいましたぁ~~~♪」」」」」」


なんで、そう言う事するかなぁ?


由香ちゃんを筆頭に整列して挨拶してくれるのは良いんだけど。

その整列して挨拶されるのって、去年の夏に『真琴ちゃん』が嫌な思いをしたから、あんまりして欲しくないんだけどなぁ。


悪乗りはダメですよ。

そういうのは、奈緒ネェの専売特許だしね。


故に、此処では悪乗り潰しの刑です。



「あぁ、ご苦労様です。でも、お忙しい時間でしょうから、私の事は放って置いて貰っても結構ですよ」

「「「「「「えぇ~~~~!!なんで丁寧語?」」」」」」

「あぁ、それとね。そこで、文化祭でお世話になった佐藤さんにお逢いしたから、一緒に来て貰ったよ」

「えっ!!ちょ……!!」

「佐藤さん、どうぞ」

「あぁ、お邪魔するよ。……うわっ!!これは壮観だねぇ」

「「「「「「うそぉ~~~~!!」」」」」」


そうやって、人を、からかうからですよ。


『人を呪わば、穴2つ』なんですよ。

人をからかったら、必ず、からかい返されるって事を忘れちゃいけませ。


これは悪い負の連鎖の象徴の様な事態なのです。


あぁ因みにだけど、最後の『えぇ~~!!』って反応をするって事は、みんな、佐藤さんの事をキッチリ憶えてたみたいだね。


……っとは言っても、あれだけ鮮烈な印象を残せば、当然なんだろうけどね。


佐藤さん、インテリ風のイケメンだしね(笑)


***


 ……まぁそんな訳でして。

玄さん風に言えば『悪さをする子猫ちゃん達に、軽くお仕置き』をしてから、佐藤さんと控え室に入室する。

その後、佐藤さんは、由佳ちゃん達に連れられて、少し離れた場所で、なにやら楽しそうに話を始めた。


仲睦まじい事ですね。


でも、見方によっちゃあ、草食動物に群がってる肉食獣に見えなくもないなぁ。


そう言う面の女子は、本当に怖いですからね。


まぁ……そんな雌ライオンの群れが居る中ですね。

控え室の中を見回してみると、約1名だけ、私の全然知らない女の子が椅子に座っていた。


しかも、その子は、佐藤さんの方には一切行く気配もなく、ただ椅子に座って、なにかの本を読んでいる。


でも、此処に居るって事は、明らかに3B-GUILDのメンバーだよね?


年齢的に見ても、若いし……ひょっとして転校生なのかなぁ?


なんて思うのもね。

今週は『N`s F』のオープンがあって、学校を休み捲くってたし。

用事で学校に行ったとしても、受験勉強のテストプリントを、みんなに渡したら直ぐに帰っちゃってたからね。


他のクラスの事情が良く解らないんですよね。


……っと言う風に、その子を何気なくジッと見ていると。

私に『用事がある』と言った素直ちゃんが、当然、佐藤さんの方には行かず、笑顔で真っ直ぐにコチラの方にやって来る。


まぁ、それは良いんだけどね。


こんなに早く此処に来させた用事って、なんだろうね?



「おはよう、素直ちゃん」

「うん、おはよう、眞子ちゃん」


うん、気持ちの良い挨拶ですよ。


GOODですよGOOD。



「……なんだけど。眞子ちゃん。佐藤さんが来てくれてるなら、せめて電話でも良いから一言ぐらい声を掛けて欲しかったよぉ。解ってたら、あんな事しなかったのに……」


うん、そう言う事は最初からしなくて良いよ。


そこはBADですよBAD。



「あぁごめん、ごめん。でも、本当に、出入り口で偶然に出逢っただけだから、連絡のし様がなかったのよ。ごめんね」

「あぁ……うん」


なんか納得出来無い様な感じだね。


でも、本当に納得出来無いのは、私の方なんだけどね。


って言うか、翌々考えてみなさいな。

悪さする方が、圧倒的に悪いんですよ。


人、それを『自爆』って言うんです。


まぁでもですね。

これ以上は、この話を続けるのは可哀想なので、別の話に転換させてあげますね。



「あぁ、それはそうとさぁ。素直ちゃん、私に用事って、なに?」


まずは、未だに、その謎のベールに包まれた用事を済ませようね。


その後で、そこで本を読んで、みんなの輪には入らろうともしない転校生らしき子の話も聞きたいしね。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


矢張り佐藤さんの記憶は、3B-GUILDのみんなにもキッチリと残っていたみたいですね♪

ただまぁそれだけに、眞子を歓迎しようとして余計な事をしたから、自爆してしまいましたがね(笑)


さてさて、そんな中。

まずは素直ちゃんの用事を聞こうとする眞子なのですが。

一体、彼女の口からは、どの様な要望が述べられるのでしょうか?


そして、佐藤さんに群がる女子達を尻目に、本を読み続ける少女の正体とは?


次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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