人外（人魚姫）の設定と表現が秀逸でした。
最初は言葉が通じず、主人公が人魚姫の肉を食べることで言葉が通じるようになる。でもそこにゴタゴタと説明を挟むことなく、海水を甘く感じるという描写を入れることで主人公の体に変化が起きたことを示している。
そういった表現の仕方を興味深く感じました。

また、人魚の描写が美しい反面、男を魅了したり謎肉を食べていたりと不気味で不穏な要素もあり、そのバランスが絶妙でした。

ひとつだけ気になったのは、ギャナイの主人は人魚を孕ませたいのにどうしてそれを奴隷にやらせるのだろうということでした。人魚は危険なもので、交わることで怪我をしたり魅了されてしまうなどのリスクもあるからだと仮定すると一層不穏に感じます。

今まで人魚にさらわれた男たちはその後どうなったのでしょね。
これからギャナイはどうなるのか。
海の底、愛があるといいなあ。

めちゃくちゃ強い（物理）な恋愛でしたね～～～～～！！！！　愛は生まれましたよ（錯覚）！！！　そこにあるじゃないですか！！！　ギャナイの純粋な感じと、人魚の透明感が、違う種類のピュアなのに上手く入り混じっていてすごく好みでした。人魚の不死性も上手く使っていて、ああやっぱり南雲さんと趣味が合いまくりすぎます！！！　面白かったです！！！