第33話
(ちくしょう、囲まれたか…)
だが桐谷は焦っていない。
第7位と相当な場数を踏んでいるプロがいるからだ。
相手には聞こえないくらいの声で“先輩”は
「3秒後、目を瞑って。」
緊張が走る。
体に電気が流れてるようだ。
3秒後、“先輩”の掛け声が聞こえる。
「
掛け声と同時、異能審判1人が手を上に掲げた。
瞬間
その子を中心として眩い光が廃工場に襲いかかる。
(目を閉じてても眩しい…!)
この子の異能は
日常生活では全くと言っていいほど使えないが、異能審判の仕事になると重宝される。
相手を傷付けずに行動不能にできるからだ。
「突撃!」
唐突な攻撃宣言に桐谷と天海は戸惑いつつも目を開け攻撃を開始する。
頭だけを瞬間移動させ、頭を爆発させ、頭を切り取ったり、拳で頭を破壊する者もいた。
「終わったか?」
否
倒したはずの生命体達が続々と起き上がってくる。
「なっ、なんで!?」
天海の叫びに答えるかのように後ろから足音が聞こえてくる。
ペタ ペタ と裸足で地面を踏みしめる音だ。
「我が名はアヌビス…ミイラ作りの神である。まあ、ミイラと言ってもゾンビに近いがな。」
全員が振り返る。
そこには犬の仮面をつけた150cm位の男?が居た。
「おお、アヌビスよ、ようやく来てくれましたか。」
フンと、アヌビスは鼻で笑う。
「お前の異能は我と合わせてこそ最強になるのだ。来るに決まってるだろう。」
桐谷は頭の中で整理する。
(ミイラ作りの神…?つまり倒しても倒しても復活するってことか…?それじゃあキリがねぇ…どうすりゃいいんだ…)
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