第17話

桐谷の電話が突然鳴り出した。


「うわっ、びっくりした!誰だよもう!今忙しいのに!」


「出ていいわよ。」


天海がアイツを探しながら電話を促す。


(非通知か)


と桐谷は心の中でつぶやいた。


「もしもし、どなたでしょうか?」


知らない人と話すときは案外堅苦しいようだ。


「ああ、桐谷君で間違いないようだね。」


桐谷は知らない人に名前を呼ばれる状況がいまいち理解できていないようだ。


「僕は絶対的探求心 知っているよね?」


は?と思わず声が漏れた桐谷を気にも留めず


「君たちをアシストしに来たわけさ、そう警戒するな。」


本当か?と疑う桐谷を笑いながら絶対的探求心は


「そんなことより、五秒後右に飛べ。」


桐谷はやはり状況が理解できないが何かあるのだろうと


「5.4.3.2.1.今だ!」


桐谷は思い切り右にとんだ、するとさっきまで桐谷がいた場所は

溶けている。


あのままその場にとどまっていたら溶かされていただろう。


「あー、外したか。」


残念そうな少年の声が空中から聞こえる。

上をみるとそこには少年と少女が立っている。


「いたわね!」


天海がこちらへ飛んでくる


「この人が…」


千奈は空中の少年と少女を少し見ながら周りの人を非難させつつバリアを張った。


「よお、やっと会えたなぁ。」


怒りに満ちた桐谷の声を聴いた少年はにやにやしながら降りてきた。


さあ、戦いが始まる。

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