第13話

桐谷と天海、そして千奈の3人は翌日既に異能審判に相談していた。


「…ってことがあったんだ。」


桐谷の説明に異能審判の男の子は少し考える。


「正直に申し上げますと、異能審判だけでは手に負えなさそうです。なので教師陣に助けを求めます。」


異能審判の男の子が言うことは正しい。

教師は大人だ。学生とは判断力も経験値も圧倒的に違う。しかも教師になる大人はランキング(大人だけの異能都市の方のランキング)が1万位以上の強者しかなれないため純粋に強い。


教師は異能審判と共に治安維持を務めているが教師が統率しているためやはり教師陣に助けを求めるのが最善策だろう。


「わかった、そうしよう。」


桐谷の言葉に他の2人も納得する。

異能審判の男の子が教師に電話している間3人は絶対的探究心を見つける方法を模索している。


しばらくして異能審判の男の子が


「今回の件はおそらく僕たちが少し前から調べている学生が突如消える事件の犯人と同一人物だと思われています。いや、今は‪”‬消えた‪”‬のではなく‪”‬溶けた‪”‬‪と言うべきですね。」


少し間を置いて


「今回は教師陣、異能審判、絶対的探究心、そして桐谷さんたちの力を借りて事件を解決していこうと思います。」


異能審判の男の子の言葉に3人は耳を疑った。


「え?絶対的探究心って言った?見つけたの?」


天海の問に異能審判の男の子は


「今から言うことは口外禁止でお願いします。

異能都市第9位 絶対的探究心 は異能審判メンバーです。本人の希望で情報を公開していないだけですね。」


そうだったのかと3人は間抜けな顔になる。

絶対的探究心 いるだけで心強いと3人は思う。


「8月10日が作戦開始日です。それまでは自由にお過ごしください。」


3人は既に緊張しているようだ。


「とりあえず今日は帰ろう。」


いつの間にか夕方になっていた。

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