2話

「勉強会?」

「そう!教員目指してる人たちはみんな入ってるって!」

私の目の前にニコニコして喋っているのは大学の中で唯一私の病気を深く理解してる孝宗 あやたかむね あや。あやは私が辛いときにいつも話を聞いてくれる。そしていつも近くにいてくれる大事な存在だ。

「でも、私病気あるし……」

「やってみるだけやってみよ!そこから人生考えてみようよ!私、百合に諦めず、最後までやりたい夢をやり遂げてほしいから!」

あやは私が1年後病気が治らなかったら自殺することを知らない。私は胸が少しドキッとした。バレると思ったからだ。だけど、やってみるだけやってみよう……。その勉強会には入会テストが必要で、私は無事合格した。そして勉強会最初の日。

「百合ー!」

「あ、ハルル!」

「もー!百合!私の名前は最上 悠もがみ はる!ハルルじゃなくて、せめてハル!」

「ごめんごめん!ハルル!」

「もー!百合だから許す!」

とハルルは私を抱きしめる。ハルルも教員志望でよく授業も被るし、ハルルも授業力は高い。私はライバル視しているが、ハルルから学ぶことは多いので、尊敬もしてる。

「そういえば勉強会チームでわけるって!」

「チーム?」

「はーい、席について。」

と勉強会主催の先生が来た。私は見た事ないなーって思ったけど、みんなから聞くにはどうやら少しめんどくさいらしい。だけど勉強意外にも大切なことを教えてくれる良い先生だとか。

「今から誕生日月に分かれてチームを組んでもらいます。はい、移動して。」

私は7月生まれで、指定された席に座った。すると同じ学科の人は誰もおらず、不安になる。

「君、教育の子?」

声をかけてくれたほうを振り返るとそこには肌が焼けていて歯が白く、少しひょろっとしていて私と同じくらいの身長をした男の子が立っていた。以前見かけたあのキラキラした男の子。

「そうですけど……」

「そうなんだ!俺、体育学科の大西 玲おおにし れい!君は……」

「私は深川 百合。よろしく。」

「よろしくね!」

これが私の人生最後の恋の始まりだった。

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