4-3
『
悪魔が早口に
『始めるぞ』
「うそ!?」
振るわれた
〈ダウリクス〉が再び剣を振るう。ちなみは
なにかがおかしい。
危険を感じ取って、ちなみは機体を大きく
『アンドラスは敵を傷つけるという“
悪魔が
『やばいじゃん!』
小鈴の言葉に返事をする
再び〈ダウリクス〉が踏み込んでくる。その動きは鋭く
「だったら――!」
〈ヴェスパ〉がフェイントをかけ、鋭くステップを
『チッ』
男の
『アンドラス』が剣を振るえば、その攻撃
〈ダウリクス〉がさらなる
「じゃあ、今度はこっちの番ね!」
素早く
二十ミリ
黒いロボットはスラスターを使って高速移動しながら、左手で巨大な銃を引き抜いた。
「やば――」
それは〈ダウリクス〉専用のプラズマ
大量の光線が、
「やばすぎない!?」
辛うじて
黒いロボットとオレンジの兵器が目まぐるしくポジションを入れ替え、お互いの攻撃をぶつけ合う。機体性能も武装の質も、〈ダウリクス〉の方が
『すごい……!』
『クソが! ちょこまかとウゼェんだよ!』
そんな男の声が聞こえて、〈ダウリクス〉から二つのミサイルが発射された。それはちなみを狙っておらず、工場の壁に向かってかっとんでいく。
赤い炎が弾け、工場の壁を一瞬にして
『ブチ殺してやる』
瞬間、〈ダウリクス〉が変形した。
それは文字通りの『変形』だった。
黒い戦闘機は急加速をかけると、
「あ、待てっ」
ここで〈ダウリクス〉を逃がすわけにはいかない。このまま敵を逃がせば、小鈴は本当にちなみのことを嫌いになってしまうかも――そう思って、ちなみは
しかし、それが間違いだった。
『ちょっと、ちなみちゃん!』
〈イフェイオン〉が後ろから追いかけてきて、ちなみの横に並ぶ。
目の前にあったのは
――しまった。
そう思ったときにはもう遅かった。
二十ミリ機関砲のフルオート射撃。恐るべき反射神経と操縦
二発のミサイルは着弾寸前、ギリギリのタイミングで
「待って、これ、ほんとにまずいかも……!」
しかし、海上を旋回した〈ダウリクス〉は
「悪魔! 小鈴の
『え、何言ってるの』
『可能です』
小鈴の言葉を
「じゃあ、やられたら私のとこに来て! あと、私が
『了解しました』
『ちょっと待って、どういうこと――!?』
黒い戦闘機がミサイルを発射。
同時にちなみが二十ミリ機関砲を
「小鈴、ほんとにごめんっ!」
『いやだ、待って……』
〈ヴェスパ〉の
「悪魔、お願い!」
着弾。
ミサイルが
地面を勢いよく
――冷たい。
そう感じたとき、上から黒いボディスーツ姿の小鈴が降ってきた。
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