第4話〘鐘の音は鳴り響く〙

「ねぇ、聞いた?」

「なにがよ」

「ーー様とーーが姉妹の誓いを結ぶって」

「え?ほんと!」

騒がしい、、

そんなに姉妹は立派なことなの?

私には理解ができない。

「きゃあああああああああ」

次はなに、、、、、

人混みの中から姿を現す一人の生徒

「ごきげんよう」

黑く、長い髪、着崩した制服

「ねえ、あなた」

「ん?どうかしましたあ?」

「制服をちゃんと着なさい。」

ブラウスのボタンが外れ

肌が見えている。

「ええええ」

「その態度はなに?」

まるで馬鹿にしてるような笑顔

「この学園の生徒なのでしょ。」

「あー、私昨日この学校に来たばっかりでえ。校則とか珍紛漢紛ちんぷんかんぷんなんですよ。」

ああ、ウザい。

この学園には所謂いわゆるぶりっ子と呼ばれる人間は珍しく

どう接せればいいのか。ぶりっ子が珍しい理由は簡単で、この学園に異性が居ないからだ。どこをみても女性のみ。一般的な女子校には異性の教師が居るらしいけど。

ここは完全なる乙女たちの学園と称されている。

「あなたの名前は?」

「二年生の百花ひゃっか梨里りりと申します!宜しくお願いします!先輩♡」

「そうね、宜しく。今回のことは見逃してあげる」

「ありがとうございます!!」

「けど、この学園の校則をちゃんと守ること次は厳しく言うわ。」

後輩に対して強く言うのは先輩として当然のこと

「転入生ならば分からないことが他にあるでしょう。もしあれば聞いてくださいね。」

「わからないこと、、あ、、ちらほら聞こえてくる姉妹関係ってなんですか?」

まぁ、それが1番最初に出てくるよね、、、

私としては説明するにはならないけど

先輩としては説明しなければならない。

「そうね、簡単に言えば上級生が姉、下級生が妹となりお互いの学園生活するうえでのサポートをお互いにする関係のことよ。」

「ふーーん。」

不思議そうに理解してるのか分からないほどの返信

「妹かぁ、、なんか楽しそうですね。」

楽しそう、、ね

「そう、、ね。」

「先輩!」

「?」

「私に妹できると思います?」

正直この状況で私情を挟みたくない

「勝手にしなさい」

今の私にはそう答えるしかなかった。

答えになってないのは私にも分かっている。

けど、ここでできると答えてしまったら

姉妹関係を認めてるようもの

、、、わかりましたぁ!では、私行かなきゃいけない場所があるで、それではさようなら。」

「え、ええ」

不思議な子

学期はじめは疲れるようなものとは言え

最近は特にドッと疲れるような出来事が続いてるように感じる。

鈴音のことも、1年生子のことも、さっきの2年生のことも


なんだろ、この感じ

嫌な予感がするのは

いや、気の所為ね。

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姉妹の誓いをもういちど モカ@猫 @mokaneko02

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