第67話 『067 エルサと採取に向かう』
『067 エルサと採取に向かう』
やっぱり風呂は気持ちいいな。
ポカポカして、さっぱりした。
バスタオルは蜘蛛族のクモールラのスキルで作ったタオルがあるから全身を拭いてもらう。
自分でも拭けるけど、エルサ、エルミ、エルカが丁寧に水分を取ってくれた。
自分でも拭けるけどな。
「ありがとう」
「ユウタさ、今日は私達は森に草を採取に行くけど、一緒に来てよ」
「草を。どんな草かな?」
「エルサは草を採取できるスキルがあるのよ。だから牧場でも有効な草が採取できるかな」
「草を採取か、面白いな。行ってみたい」
「行きましょう」
風呂上がりに森へ探索へ誘われて行くと決めた。
エルフ族エルサが採取スキルがあるそうで、面白しそうだ。
行くメンバーはタオルで体をふいてくれたエルサ、エルミ、エルカだ。
牧場に残る人には、森に行くと告げて出発とした。
エルからはエルカは攻撃能力が高いから心配はないとのこと。
◇
牧場から森へ出発する。
今日はエルは牧場にいてもらう。
「エルサ、頑張ってね」
「うん、行ってきます」
エルに挨拶をした。
森は危険なのはあるものの、俺の知らない草も存在しているようだ。
雑草にしか見えないけど、効能のある草もあるらしい。
「ユウタに教えます。草には薬草と言って、使うと効能がある草もあるの。その薬草を取りに行く」
「俺と会う前から取っていたのかい?」
「はい、エルフ族は森の種族と呼ばれます。なぜかと言うと草や木や花と生きてきたからです」
「エルサには採取スキルがあって、薬草を発見できるのよ」
「エルサに進む道は任せるよ」
「俺はわからないから任せるよ」
森の方向はエルサに任せて進む。
たぶん、まだ来たことのない地域に入って行くと、草が大量に生えている。
雑草みたいだが、日本でもハーブには効能があるので有名だった。
ハーブティーとして飲むと、薬のように効能がある。
ペパーミントは痛みが取れるとあったし、ローズヒップは美容にいいとあった。
種類によって効能がある。
日本でも人気だったが、森で採取できる草が、どんなのか様子を見る。
俺の判断で採取はできないのは、草の中には毒のある草も存在している可能性もあるから、採取はしないようにした。
この前は魔王バチも突然に遭遇したし、何があるかわからない緊張感がある。
エルサが急に立ち止まる。
「エルサ?」
「薬草発見です!」
「何かな、俺には普通の草にしか見えないけど」
雑草ですよね。
「ユウタには同じに見えても私には違う。これは回復の薬草だわ」
エルサは回復の薬草を取った。
どう見てもただの雑草だよな。
これが回復の薬草なのか。
「回復というと回復薬になるのかな。草の成分で」
「草を調合します。すると回復薬になる。食べてもだめよ。ユウタは食べそうだから」
「食べませんよ」
俺を草食動物と思っているのか。
「珍しい回復の薬草です。普通の薬草とは違うかな」
「回復の薬草にも種類があるとか?」
「はい、効果の違いがあるのよね。私の知識だと、これは、もしかして」
「なによエルサ。エルサにもわからないなんて珍しい」
「うん、いつもと違うエルサの様子が。手が震えているわ」
「だって初めて見る薬草。これって、これって、待って、待って、待って、伝説種の薬草かしら!!」
えっ、伝説種です?
雑草に伝説とかあるのか。
エルサの様子は明らかに変です。
テンションが上がっていて、普段見たことのない様子だった。
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