第59話 『059 ドワーフ族が牧場に来る』

『059 ドワーフ族が牧場に来る』


 数えてみると、ドワーフ族はみんな女性で人数は10人いる。


 みんなドワーネの仲間でドワーネが森に行くと一緒について来たらしい。


 それで10人はダンジョンで採掘をしている最中に魔族と戦闘になったと。


 ダンジョンには魔族はいるが、数が多かった。


 なぜ多いのかはわからないが理由を聞くと、


「私らがダンジョンにて鉱石を取っているのを聞いて、横取りする気だったと思う。魔族はズルいから」


「なるほどな。いかにも魔族らしい。あいつらは最低の種族。私もムカついていたから倒してスッキリしたわ。理由を聞いて納得」


「魔族らしい汚い奴らだ。倒して良かった」


「逃げたのもいるが、私らを知って怖くて当分は来ないでしょう。剣で切ってやります」


「エルと剣で切り合うのは魔族も怖い」


「まだ安心はできない。魔族は逃げたとみせて、地上で待ち伏せしている可能性もある。蜘蛛族が様子を見る」


「お願いする」


 ドワーフらと牧場に来ると決まり、ダンジョンから地上へと出た。


 蜘蛛族が先に地上に出て魔族がいないかを確認もしてくれ、魔族はいなかったと報告してくれた。


 どうやら完全に魔族は消えたようです。


 俺も安心して牧場へ向かう。


 










 牧場へと帰った。


 山猫のシロが警戒してきた。


 普段見ないドワーフ族が10人も来たからだ。


 オガーナと比較してもドワーフ族の身長は低く、俺よりも低い。


 エルフ族、蜘蛛族と比較しても低いのは特徴と言える。


 そして何よりもの特徴は若い。


 オガーナ、エルフ族、蜘蛛族の10人は俺よりも若い年齢だろう。


 エルフ族は長生きすると聞いているから、もしかしたら年齢は高いかもだが、見た目は若い。


 エルと比べても同じくらいの年齢かな。


 ドワーネが牧場に来て周囲を見ると最初に発言して、


「こ、こ、これは、なんですか! マンゴーランド、ナメタケン、魔王バチが牧場にいますが!」


「俺が森で発見して、ここに連れてきた。牧場にして増やしている最中」


「魔王バチもですか、魔王バチは森でも最も危険種に指定された魔物です! 魔族よりも遥かに危険種」


「おとなしいよ」


「信じられない光景。これが牧場なのですか?」


 驚くかなと思ったが、俺が思った以上にドワーフ族の10人は驚いている。


「ユウタのユニークスキル。ペットフードの影響です。それを食べるとユウタの命令に従う」


「ドライフードにジャーキーに缶詰がある。缶詰は武器として使っている」


 もしかして牧場を見て怖くなったかな?


 せっかく牧場に来たが、これで住みたいとは思わないだろう。


 まあその方がいいのもある。


 また女性が増えるとトラブルも増えるからだ。


「私も牧場に住みたいな。森で人族が暮らすのは面白い。人族は普通は町に住む。森は危険だから。それなのに森で暮らすユウタは面白い」


「最初に聞くけどドワーネは今までどこで寝泊まりしていたの?」


「特に決めていない。私らは放浪と森を転居してきた。食べ物は魔物を食べて満たした」


「たくましいのね」


「ドワーフ族は転居は多いです。鉱石を求めて移動するからロマンチックなんです」


「俺はドワーフ族が住むのは認めるよ。むしろ歓迎かな」


「やった、ありがとう。住みますので、皆さんよろしく」


「よろしくなドワーフ族」


「一気に10人も増えたな。家は大丈夫かユウタ?」


「また足りなくなるから、ハウスイーターにお願いする」


 予定外に10人も増えてしまったから、部屋が足りないかな。


 部屋は早急に対応が求められる。


 食料も人口が増えれば、足りなくなるのは必然で、牧場も忙しくなるな。


 蜘蛛族は天井で寝るから、数には入らないが。


「山猫!」


「うん、シロとシルクです」


「まさか山猫でも、亜種の山猫ですよね?」


「そうよ、神族の山猫」


 山猫のシロとシルクも紹介したら驚いたらしい。


 森でもまず見ることはない超レア種族らしい。


 俺はシロとシルクと偶然に出会ったとなるな。

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