第57話 『057 ダンジョンで戦いに』
『057 ダンジョンで戦いに』
ドワーフ族が逃げるしかないと言うと、魔族が大量に見えた。
マジかよ。
俺が思った以上に人数が多いのが、見た印象です。
魔族に圧倒されるはずだ。
初めて見る魔族はゲームよりも迫力がある。
魔族の本物の怖さが十分に伝わった。
俺一人なら即座に撤退、降参する圧力だ。
異世界に来て初めて感じる恐怖感でもあった。
冒険者にならなくて正解だったなと痛感なのは、毎日こんな化け物と戦うのかと思うと嫌になる。
ゲームの何倍も怖いのは、負ければ殺されるわけだし、リアルさが違った。
はたして、オガーナやエルフ族だけで戦えるのか。
数では負けているし、俺達の全滅もあり得る状況と思える。
オガーナが魔族の敵軍を前にした。
さすがのオガーナも今回は弱音かな?
「魔族の数は200匹はいるな。オーガ族が相手をしてやろう!」
全然怖がっていませんね。
「あああ、オーガ族の女が応援に来たぞ!」
「我々はエルフ族です。魔族狩りを得意としております!」
エルフ族もヤル気満々でした。
「おおお、エルフ族も応援か!」
「ふふ、蜘蛛族もお忘れなくてよ」
蜘蛛族に至っては、楽しそうに感じる。
「蜘蛛族って、あの蜘蛛族? すげえ応援だ!」
数では100倍くらいの人数がいる魔族相手にオガーナ、エルとエルフ族5人、蜘蛛族10人が戦闘に参加。
ダンジョンは一気に大戦闘の舞台に変わった。
それまで圧倒していたのが魔族。
戦況は圧倒し支配していた魔族だったのが、オガーナ達の加勢によって、一気に変化した。
苦しい状況をオガーナが切り崩す。
自慢の怪力で魔族をなぎ倒す。
人間が虫を殺す感覚で魔族が死んでいく。
次にエルフ族も攻撃開始。
エル、エルナ、エルサ、エルミ、エルカも参戦。
エルサ、エルミ、エルカの戦闘はあまり見ていなかったが、とんでもない強さだった。
魔族がボロクソに倒れていく。
あれ、魔族て弱いのかな。
さらに蜘蛛族の10人も戦いに参戦。
クモーナはもちろんのこと、クモーテ、クモーマリ、クモーアル、クモーヤン、クモーケラ、クモーリンなど、いっせいに加勢する。
蜘蛛の糸を使い、戦況は変わった。
蜘蛛族の強さも、えげつない強さです。
ただドワーフ族の人も強いなと思ったのは、ドワーネを筆頭に全員が強いですね。
魔族は数だけの相手であったが、こちらが強いのかは俺には判断がつかないくらいに、倒しまくる。
ダンジョンの階層は、魔族の死体であふれる結果になったところで、魔族は撤退しだす。
さすがに全滅しそうな形勢になったのは、戦闘の素人の俺にも判断はできるからな。
魔族側の指揮している者がいて、撤退を判断したのだ。
いっせいに軍が引いていった。
「撤退していくわ!」
「ふふ、蜘蛛の力を思い知ったか魔族め」
「エルフ族が、いつでも相手になってやるよ」
「ありがとうございます。仲間は救われました、ユウタ」
魔族が撤退をしていくと、ドワーネは俺のところに来て感謝する。
いやいや俺は何もしてないから。
「俺は何もしていない。応援したのは、オガーナ、エルフ族のエル、蜘蛛族のクモーナ達だよ。彼女らにお礼を言ってくれ」
「ありがとう!」
「ありがとう!」
「オガーナ? もしかしたらあの、災害級オガーナですか?」
「私のことだが」
「オガーナなのか!」
「ええ! 強いはずだ!」
みんなオガーナの名前は知っていたみたいで、びっくりしている。
ドワーフ族の驚きからして、有名人でしたかオガーナは。
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