第44話 『044 ボスが登場』

『044 ボスが登場』


「ボスなんているのかよ」


「珍しいです。めったに見れないかな。ただし強さは数倍は強くなっていますから要注意」


「ボスだけに強さがアップしているか。ドライフードは食べない。なぜ食べないのかな?」


 メガイノシシというボスに遭遇。


 俺は視線があった。


 今までにない緊張がある。


 大きさは自動車並みにあり、あれが突進してきたら、人間など即死レベルに違いない。


 確実に俺の体は耐えられない。


 クモーナが言うには、数倍は強いとか。


 そのボスが俺の方に突進を開始。


「来るぞ!」


「ユウタ、回避します。糸で移動します!」


 クモーナが糸で俺を接着。


 接着することでクモーナと移動できた。


 ありがとう、助かります。


 糸には戦闘でこんな使い方もあった。


 メガイノシシが突進したのを回避すると、大木をなぎ倒して通過した。


「ひえ~、すげえな」


「突進は防げないです。妨害も難しい」


 突進した破壊力は自動車よりも凄くてブルドーザーみたいだ。


 強烈過ぎる!


 大木が大量に倒される。


 もしクモーナが居なければ、俺も大木みたいになっていた。


 想像しただけで怖くなる。


 突進したのを頭をこちらに向きを変え、再び突進開始。


 一直線に向かって来ます。


 クモーナの糸で回避したものの、何度も繰り返してくる。


 速い!


 俺が邪魔なのか、このままではこちらが厳しいのは明らかだった。


「メガイノシシは強いな」


「私が食い止めます。糸で食い止めますから、その間にユウタが倒して」


「クモーナも危ないだろ」


「今は倒すことに集中します」


「わかった。やってみる」


 覚悟の相談をした。


 クモーナが俺と離れたのは、クモーナが相手を押さえる間に俺がやれという内容です。


 こうなると俺は回避はできない。


 突進に潰されることになるが、その前にクモーナが突進を押さえると言った。


 停止させた瞬間が勝負になる。


 いったいどうやって停止させるのか。


 この森は危険がいっぱいだと痛感した。


 単にイノシシを捕獲しに来ただけで、死にかかっています。


 確かにこの森は世界でも危険だと聞いたが、危険過ぎました。


 メガイノシシが迫る。


 ドライフードとか投げたが効かないのは食べないからだ。


 食べる食欲が俺になっている感じします。


 俺の近くまで突進が来る。


「どうすんだ!」


「蜘蛛の巣!」


 クモーナが蜘蛛の巣を放つ。


 それも巨大な巣を。


 メガイノシシの頭から体もすっぽりと入った。


 まさかメガイノシシごと蜘蛛の巣で包んだか。


 クモーナの期待に応えるのは俺の行動だ。


 俺もここは逃げられないので、勝負する。

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