第10話 『010 大木を伐採』
『010 大木を伐採』
「オガーナ、もっと切れるかい、お願いする」
「切るよ」
オガーナは斧を軽く振る。
まるで割りばしを折る感覚に近い。
パキパキと伐採を開始。
ドスン!
ドスン!
大木が伐採されて倒れる音。
オガーナのパワーに圧倒される。
マンガ世界だな。
凄まじい速度で大木を伐採していくのを俺は見学中。
「30本くらい伐採したかな」
「ありがとう」
「広くなった。これが開拓というのですか」
「そうだ、開拓だ」
「まだ大木の根っ子が残っています。取りますか」
「無理だろう。斧では取れない」
伐採して広くなった。
大木だらけであったのが綺麗に伐採されてしまった。
日本で森林の仕事をしている人が見たら何て言うかな。
ここでオガーナから根っこが残っていると指摘された。
確かに大木は伐採されたが、根元の部分は残っていて、これでは邪魔である。
しかしこの根っこを取り除くのは、伐採するのとは話が違う。
斧で切るのとは違い、地面に根が伸びているわけで、取り除く方法は大きなショベルカーでしか不可能だろう。
「根っこを引っ張れば抜ける」
「不可能だ。いくらオーガ族でも難しい。ショベルカーじゃないと無理だ」
「ショベルカーとは、そんなに強いのですか」
「戦うものじゃない」
無理はさせたくはない。
無理をして怪我でもしたらかわいそうだから。
俺が無理と言っても、オガーナは根っこを取り除く作業を開始した。
「やってみます、初めて根を抜きますが、抜けました」
「えええええ! 抜けちゃうの!」
「はい、抜けましたが」
抜けたようです。
俺が止めたのに、オガーナは俺の想像の斜め上を行っていた。
片手で軽く根っこを引き抜く。
まるで人間が雑草を抜く感覚だった。
オーガ族を舐めていました。
「根っこを全部取り除いた」
「ありがとう」
「開拓は広くなったが、これでは広くしただけだ」
「そしたら周囲に柵を作る。柵で囲むんだ」
「柵とは何んだ?」
「柵は木を差して囲いを作ることだ」
囲いや柵を知らないオガーナに説明するのは難しい。
まずは伐採した大木を利用できそう。
大木を短く切ってもらい、柵の長さに切断してもらった。
同じ長さに均等に切断するのもスムーズだった。
ハサミで切るみたいだな。
周囲に切断した木を指す。
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