第6話 『006 牧場を開始』

『006 牧場を開始』


 水の確保は成功した。


 イノシシ魔物も11匹を飼育した。


 俺の命令に従い移動もする。


「今日は転生した初日だ。もう寝るかな」


 イノシシ魔物は一ヶ所に集めておき、俺は横で寝てしまった。









 翌朝になった。


「大丈夫だ、生きているな」


 朝になるまで死んでいないか不安なまま寝てしまった。


 結果はイノシシも寝る前と同じ位置にいるのは、俺の命令に忠実だからだろう。


 ドライフードには俺の命令には逆らわない効果があるようだ。


 起きてみて、今が何時くらいか時計がないと、本当に困った。


 時間の感覚がなくなるからで、午前中なのか、午後なのか全くわからないな。


 日本に住んでいて、時計の要らない生活はとても、うらやましく思えるが、ここでは困る。


 時計がないのは慣れるまでは我慢するか。


 とりあえずは朝ごはんは食べたい気分だ。


 日本に居たときは、食事はパンやカキピー、お菓子が定番だった。


 それとコーヒーか紅茶。


 ここではそんな物は二度と食べることはないので、別の食事をする。


「ジャーキー出てくれ」


 ジャーキーを出して食べるとした。


 思ったのはこのペットフードのユニークスキルは何個でも出せるのかが心配になった。


 昨日から何回か出したけど、回数に限界があるのか説明がない、親切さでした。


 不親切なパソコンだって多少の親切さはあるよな。


 勝手に出すのはいいが、回数はありますよってのが最悪の事態につながる。


 ステータス画面には、残り回数の表示はなくて、日本なら使えねえとネットで叩かれるだろうな。


 今のところは限界なく使えているので、ペットフードに頼る生活になりそうだ。


 まさか日本の現代社会に生まれて、ペットフードで生きるとは想像もしなかったが。


 それともう一つの問題もあるな。


「イノシシ魔物にエサを与えないといけないな。ドライフードでいいかな、食べるかい」


 イノシシ魔物だって空腹にはなるだろうから、ドライフードを出して与えると食べる。


「ドライフードで大丈夫そうだな。よし、牧場を作ろう! 魔物を飼育して牧場を作るぞ」


 よし、イノシシ魔物を牧場にして飼育するのを実行しよう。


「えっ、えっ、あれは、嘘だろ! 魔物! あの姿は、まさか、オーガ!」


 平和な空気が凍り付いた。

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